○ 実機レビュー (2010年 春モデル)
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OS | Windows 7、64bit 版 |
CPU | Core i7 920 |
メモリ | DDR3 6GB |
ビデオカード | GeForce GTX 260 (VRAM 1.8 GB) |
HDD | 500GB (製品名 Barracuda 7200.12、ST3500418AS) |
マザーボード | X58 チップセット |
その他 | 地デジチューナーカード搭載 |
このパソコンの一般的と思われる構成と言えますね。
テレビが見れる地デジチューナーが搭載されているので、「ダブル地デジモデル」という名称のものになります。
これで価格はだいたい 14 万円。 地デジがなければ 12 万円ほどです。
パーツに詳しい人だと「えぇぇ! VRAM(ビデオメモリ)が 1.8 GBも!?」と思うかもしれませんが、Windows が 7 になって 64bit 版が普及したことで、最近は 1GB 以上の VRAM
を搭載したビデオカードが一般に出回るようになりました。
(Windows が 32bit 版だとパソコン本体のメモリと VRAM の合計で 4GB 以下にしないといけなかったので、ここが足かせになっていた)
この辺りのパーツを使えるのは、Windows 7 64bit 版の利点ですね。
比較対象として、最近調査した他のパソコンの結果も併記しています。
今回検証している「HP Pavilion HPE 190jp」は一番右です。
HP Pavilion s5150jp 2009年 秋モデル |
HP Pavilion s5250jp 2009年 冬モデル |
ドスパラ Galleria HG 2009年 冬モデル |
パソコン工房 GS9 2009年 夏モデル |
HP Pavilion HPE 190jp 2010年 春モデル |
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CPU | Core 2 Quad Q9650 (3GHz、コア4つ) |
Core i5 750 (2.66GHz、コア4つ) |
Core i7 860 (2.8GHz、コア4つ) |
Core i7 950 (3.06GHz、コア4つ) |
Core i7 920 (2.66GHz、コア4つ) |
メモリ | DDR3 4GB | DDR3 4GB | DDR3 4GB | DDR3 6GB | DDR3 6GB |
VGA | GeForce GT220 | GeForce GT210 | GeForce GTS 250 | GeForce GTX 295 | GeForce GTX 260 |
HP Pavilion s5150jp |
HP Pavilion s5250jp |
ドスパラ Galleria HG |
パソコン工房 GS 9 |
HP Pavilion HPE 190jp |
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2009年秋モデル | 2009年冬モデル | 2009年冬モデル | 2009年夏モデル | 2010年春モデル | ||
CPU | Core2Quad Q9650 (3GHz、4コア) |
Core i5 750 (2.6GHz、4コア) |
Core i7 860 (2.8GHz、4コア) |
Core i7 950 (3.06GHz、4コア) |
Core i7 920 (2.6GHz、4コア) |
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メモリ | DDR3 4GB | DDR3 4GB | DDR3 4GB | DDR3 6GB | DDR3 6GB | |
VGA | GeForce G 220 | GeForce GT 210 | GeForce GTS 250 | GeForce GTX 295 | GeForce GTX 260 | |
構成 | スリムサイズ | スリムサイズ | 通常型 | 通常型 | 通常型 | |
ベンチマークソフト 3D mark 06 |
総合 | 6200 | 2600 | 15900 | 19250 | 14900 |
CPU | 4350 | 4200 | 5050 | 5500 | 4750 | |
ベンチマークソフト 3D mark Vantage |
グラフィック | -- | -- | 6650 | 18550 | 7580 |
CPU | -- | -- | 39800 | 44100 | 37850 | |
大航海時代 Online |
ノーマル | 2600 | 1700 | 2800 | 3300 | 2950 |
FFXI (ファイナルファンタジーXI) |
HIGH | 8600 | 7300 | 8700 | 10250 | 10200 |
モンスターハンター フロンティア |
1280x1024 | 5800 | 1150 | 10900 | 14500 | 10100 |
ロストプラネット EXTREME CONDITION |
DX10 Snow+Cave |
-- | 19 + 25 | 128 + 143 | 285 + 165 | 143 + 150 |
バイオハザード5 | DX10 1280x1024 |
-- | -- | -- | A:173 B:115 |
A:115 B:92 |
※3D mark 06 はゲームではありませんが、世界標準と言える 3D グラフィック性能の測定ソフトです。
3D mark Vantage は最新の測定ソフトですが、測定できないパソコンも多く、スコアの差も大きめに出るので、目安程度にして下さい。
大航海時代 Online はノーマル測定です。 このソフトは 2D(平面)グラフィックの描画速度などもスコアに影響する特徴があります。
FFXI とモンスターハンターは初期設定のままで測定を行っています。
ロストプラネットとバイオハザードは DX10 モードで測定。 ロストプラネットの Snow は霧や風などが、Cave は多数のキャラクターが表示されます。
目安として、大航海時代 Online は 300 以上で快適、FFXI は 4000 以上で快適、モンスターハンターは 3500 以上で快適、ロストプラネットやバイオハザードは
60 以上で快適です。
「HP Pavilion HPE 190jp」のパソコンの外観は、以下のような感じです。
HP さんはケースのデザインにも力を入れられていますが、こうしたハデな色使いをしてきたのはやや意外です。
でもやや暗めの赤で、それほど派手ではなく、シックなイメージはそのままですね。(なんというか、ドラキュラカラー?)
USB ポート(取り付け部)は上部と下部の2ヶ所にあって、机の上に乗せても下に置いても使いやすいようになっています。
e9000 シリーズのケースにあった「パーソナルメディアドライブ」(外して持ち運びも可能なハードディスク)を内蔵するスペースが廃止されたため、それを入れる開口部がなくなっており、それに伴い「イージーバックアップ」ボタン(パーソナルメディアドライブにデータをバックアップするボタン)もなくなっていますが、「ポケットメディアドライブ」(外して持ち運びも可能な小型のハードディスク)を入れる部分は残されています。
ケースの天井部分に凹みがあって、ここにものを乗せられるようになっているのは従来通りです。
背面部の端子(ポート、差し込み口)の豊富さは特筆すべき点だと思います。
USB ポートが4つ、現在は主にビデオカメラなどで使用する IEEE 1394(i.LINK)端子が1つ、さらに新型の外付け HDD などで使用する eSATA 端子が2つ、スピーカーに繋ぐ光デジタル用の端子が1つあります。
IEEE1394 に加えて eSATA まで2つあるというのはいいですね。 多機能なマザーボードが使われているのが解ります。
内部の様子は以下のようになっています。
前述したように「パーソナルメディアドライブ」を入れるスペースがなくなったので、スッキリした内部になりました。
これなら HDD ドライブやメモリにも手が届きやすく、拡張しやすいですね。
HDD(ハードディスクドライブ)は縦向きに入れるようになっていて、コードの着脱がしやすい形にされています。
(HDD や CD/DVD ドライブなどを取り付ける SATA ポートは、CD/DVD ドライブの近くに2つ、HDD の近くに2つあって、合計で4つまで増設可能なようです)
マザーボードは上下が逆に取り付けられていて、これは e9000 シリーズからの特徴です。(そのため側面の板も通常の左側ではなく、右側が外れます)
このため通常は上にある CPU が下側にあり、前面から取り入れた空気をそのまま CPU 側に流しやすい形にされています。
これはエアフロー(通気性)の確保と同時に、本体を小さくまとめるための工夫のようです。
CPU には非常に大型のヒートシンク(CPU の熱を逃がす板)が付いていますが、HP さんは CPU クーラーを独自に開発していて、より大きな冷却効果を得られるものにしているそうです。 この辺は大手メーカーの利点と言えるでしょうか。
内部が広くなったおかげで、ビデオカードもより大型のものが付けられるようになっています。
スペース的には、GeForce GTX 275 や GTX 285 と言った上位のものも取り付け可能だと思います。
(ただ、これらを使用するには電源を高出力のものに変えないと電力不足になる恐れがあります。 HPE 190jp の電源ユニットは出力が 450W
で、GeForce GTX 275 や 285 も使えないことはないけど、避けた方が無難というレベルですね。 残念ながら注文時に電源ユニットを変更することは出来ませんが、一般的な
ATX という企画の電源なので、出力が不足した際に(技術があれば)取り替えることは可能です)
欠点は、拡張スロット(PCI-Express スロット)がほとんど使えない事。
PCI Express x1 スロットが1つありますが、これは「ダブル地デジモデル」の場合、地デジチューナーが付きますので空きはありません。
他の PCI Express スロットも、そのすぐ横にビデオカードがあるため、ここに PCI カードを付けてしまうとビデオカードの換気の妨げとなります。
拡張カードの追加は出来ないと考えた方がいいですね。 そのぶん、本体が小さめになっていると言えます。
CPU の名前 | 性能値 (PC mark 05) |
価格 (2009年冬現在) |
100円あたりの 性能値 |
(専門的な解説) |
Core i5 750 (廉価型) |
9400 | 25000円前後 | 38 | 2.66GHzでクアッドコア、2009年9月登場 ターボブーストテクノロジーで最大3.2GHz 最大4スレッド処理 L3キャッシュ8MB、メモリは2枚一組で使用 |
Core i7 920 (Core i7低価格型) |
9200 | 30000円前後 | 30 | 2.66GHzでクアッドコア、2008年11月登場 ターボブーストテクノロジーで最大2.93GHz ハイパースレッディングで最大8スレッド処理 L3キャッシュ8MB、メモリは3枚一組で使用 |
Core i7 930 (改良低価格新型) |
? | 30000円前後 | ? | 2.8GHzでクアッドコア、2010年3月登場 ターボブーストテクノロジーで最大3.06GHz ハイパースレッディングで最大8スレッド処理 L3キャッシュ8MB、メモリは3枚一組で使用 |
Core i7 860 (改良低価格型) |
10100 | 30000円前後 | 34 | 2.8GHzでクアッドコア、2009年9月登場 ターボブーストテクノロジーで最大3.46GHz ハイパースレッディングで最大8スレッド処理 L3キャッシュ8MB、メモリは2枚一組で使用 |
Core i7 950 (中間性能型) |
10500 | 60000円前後 | 17 | 3.06GHzでクアッドコア、2009年6月登場 ターボブーストテクノロジーで最大3.3GHz ハイパースレッディングで最大8スレッド処理 L3キャッシュ8MB、メモリは3枚一組で使用 |
Core i7 870 (改良中間型) |
10600 | 60000円前後 | 18 | 2.93GHzでクアッドコア、2009年9月登場 ターボブーストテクノロジーで最大3.6GHz ハイパースレッディングで最大8スレッド処理 L3キャッシュ8MB、メモリは2枚一組で使用 |
Core i7 960 (中間の新型) |
? | 60000円前後 | ? | 3.2GHzでクアッドコア、2009年10月登場 ターボブーストテクノロジーで最大3.46GHz ハイパースレッディングで最大8スレッド処理 L3キャッシュ8MB、メモリは3枚一組で使用 |
Core i7 975EE (最上位型) |
11300 + | 100000円以上 | 11 + | 3.33GHzでクアッドコア、2009年6月登場 ターボブーストテクノロジーで最大3.6GHz ハイパースレッディングで最大8スレッド処理 L3キャッシュ8MB、メモリは3枚一組で使用 |
Core i7 980X EE (最上位新型) |
? | 100000円前後 | ? | 3.33GHzでヘキサコア、2010年3月登場 ターボブーストテクノロジーで最大3.6GHz ハイパースレッディングで最大12スレッド処理 L3キャッシュ12MB、メモリは3枚一組で使用 |
ビデオカードの名前 | 性能値 (3D mark 06) |
価格 (2010年春現在) |
100円あたりの 性能値 |
Pavilion 対応モデル |
GeForce 8600 GT (2007年の中間型) |
5000 | (生産終了) | -- | -- |
GeForce 9800 GT (2008年の高性能型) |
12500 | (生産終了) | 83 | -- |
GeForce G 210 (低価格型GeForce) |
2600 | 5000円前後 | 65 | p6320 s5350、s5330 |
GeForce GT 220 (中間型のGeForce) |
6500 | 8000円前後 | 65 | HPE 190 e9380、e9360 p6320 s5350、s5330 |
GeForce GT 230 (中間新型のGeForce) |
? | 10000円前後 (一般販売なし) |
? | HPE 190 e9380、e9360 p6320 |
GeForce GT 240 (中間新型のGeForce) |
10000 | 12000円前後 (一般販売なし) |
83 | -- |
GeForce GTS 250 (高価格型のGeForce) |
15000 | 18000円前後 | 88 | HPE 190 e9380、e9360 |
RADEON HD 4350 (低価格型RADEON) |
2800 | 4000円前後 (一般販売なし) |
70 | s5330 |
RADEON HD 4670 | 5500 | 8000円前後 | 68 | -- |
RADEON HD 4850 (中間型のRADEON) |
12500 | 15000円前後 | 83 | HPE 190 e9380、e9360 |
RADEON HD 5750 | 14000 | 17000円前後 | 82 | -- |
RADEON HD 4870 | 15000 | 20000円前後 | 75 | -- |
RADEON HD 4890 | 16000 | 30000円前後 | 53 | -- |
RADEON HD 5850 | 18000 | 35000円前後 | 51 | -- |
RADEON HD 5870 | 18500 | 50000円前後 | 37 | -- |
GeForce GTX 260 (低価格型のGTX) |
16000 | 20000円前後 | 80 | HPE 190 e9380、e9360 |
GeForce GTX 275 (中間型のGTX) |
16500 | 30000円前後 | 53 | -- |
GeForce GTX 285 (高価格型のGTX) |
17000 | 40000円前後 | 42 | -- |
GeForce GTX 295 (2枚組高性能型) |
19000 | 50000円前後 | 38 | -- |
RADEON HD 4870 X2 | 19500 | 50000円前後 | 39 | -- |
RADEON HD 5970 | 20500 | 90000円前後 | 23 | -- |
CPU | Core i7 960 |
メモリ | DDR3 6GB |
ビデオカード | GeForce GTX 260 (1.8GB) |
HDD | 1TBハードドライブ |
オプティカルドライブ | ブルーレイ再生/DVDスーパーマルチドライブ |
・日本HP Pavilion Desktop PC シリーズ ※すでに後継モデルが登場しているため、リンクは HP Pavilion シリーズのトップページに移動します。 ・OS は Windows 7、64bit 版限定 ・他社の同クラス PC よりも小さめです ・カスタムモデル/ダブル地デジモデルあり ・日本HPのモデルは全て東京生産/国内組み立てです ・タワーオブアイオン推奨モデルだとビデオカードは GeForce GTS 250 固定 ・地デジチューナー、2台目ハードディスクの選択可 |
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