○ 実機レビュー (2009〜2010年 冬モデル)
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今回検証する「Galleria HG」は、ドスパラさんのゲーム用パソコン「Prime Galleria」シリーズの2009〜2010年 冬モデルの1つです。
2009年の9月に新型の CPU である Core i7 860/870 と Core i5 750 が発表されました。
これは以前のモデルより消費電力や発熱が改善されており、他にも細かい性能の向上が行われています。
ドスパラさんはこれを機に、この最新 CPU を使ったモデルを一斉に用意されました。
Prime Galleria HG はそのモデルの一つですが、コストパフォーマンス(安さと性能の両立)を重視した構成と言えます。
以前にご紹介した Galleria XF と本体は同じなのですが、ビデオカード(グラフィックカード)が異なります。
Galleria HG は「GeForce GTS 250」、Galleria XF は「GeForce GTX 285」が使用されています。
ぶっちゃけ、他に違いはほとんどないようようなので、「XF と HG の価格と性能の差は、ビデオカードの価格と性能の差」と言ってしまっても間違いありません。
ケースは大きめで、俗に「ミドルタワー」と言われるサイズですね。
(高さは約 44 cm、幅は約 20cm、奥行きは出っ張り部分を含めて 52 cm ほどあります)
しかしこの本体の大きさのおかげで中が広く、高い拡張性を持っています。
電源ユニットや2台目のハードディスク、高速なデータ記録装置である「SSD」やテレビを見るための「地デジチューナー」なども追加可能で、パーツの選択(BTO)の幅が広いパソコンでもあります。
性能値 (3D mark 06) |
価格 (2009年冬現在) |
100円あたりの 性能値 |
ガレリア 対応モデル |
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GeForce 8600 GT (2007年の中間性能型) |
5000 | (生産終了) | -- | -- |
GeForce 9800 GT (2008年の高性能型) |
12500 | 15000円前後 (生産終了) |
83 | Galleria HF |
GeForce G 210 (低価格型のGeForce) |
2600 | 4000円前後 (一般販売なし) |
65 | -- |
GeForce GT 220 (中間型のGeForce) |
6500 | 10000円前後 (一般販売なし) |
65 | Galleria JF |
GeForce GTS 250 (高価格型のGeForce) |
15000 | 17000円前後 | 88 | Galleria HG |
GeForce GTX 260 (低価格型のGTX) |
16000 | 20000円前後 | 80 | Galleria HX |
GeForce GTX 275 (中間型のGTX) |
16500 | 30000円前後 | 53 | Galleria HB |
GeForce GTX 285 (高価格型のGTX) |
17000 | 40000円前後 | 42 | Galleria XF |
GeForce GTX 295 (2枚組高性能型) |
19000 | 50000円前後 | 38 | Galleria XG |
※RADEON シリーズも含めた一覧表は こちら をご覧下さい。 |
性能値は目安として、5000 ぐらいあれば最近の 3D グラフィックのゲームもプレイ可能です。
(一昔前のゲーム(FFXI など)であれば性能値 2500 でも高画質で動作します)
そして 10000 以上あれば、最新の 3D グラフィックのゲームを高画質で快適に表示することが出来ます。
Prime Galleria シリーズは「ゲーミングモデル(ゲームが可能なパソコン)」をうたっているぐらいですから、どのモデルも 3D グラフィックのゲームがプレイ可能なレベルにあります。
あとは、どのぐらいまでの性能を選ぶか(お金をかけられるか)という話になりますね。
上記の表の「100円あたりの性能値」というのは、性能値を価格で割ってみたもので、コストパフォーマンスの目安として記載したものです。
これを見れば解るように、高性能なものほどコストパフォーマンスは悪く、ちょうど良いレベルなのが Galleria HG で使われている GeForce GTS 250 であるのが解ります。
でも、どうせ高性能型のパソコンを買うのなら、出来るだけ性能が高いものが欲しいというのもありますよね。
しかし最高性能型である GeForce GTX 295 は消費電力がかなり高く、これを使う場合は「電源ユニット」も高出力なものに変更する必要があります。
そのためそれを使ったモデル(Galleria XG)は、1つ下の Galleria XF よりも価格がかなり高くなってしまいます。(25000
円ほど高い)
この点が、高性能志向な人に Galleria XF が人気になっている理由のようです。
実際に Galleria HG や XF、及びこれらのビデオカードが使われたモデルでゲームをやった場合に、どのぐらいの快適さになるのかは、以下の通りです。
以下の表は 3D グラフィックや各ゲームのベンチマーク(性能測定)ソフトで性能を計測した結果です。
ビデオカード(VGA)の違いと、各スコアの差に注目して頂ければと思います。
HP Pavilion s5250jp |
ドスパラ Galleria JF |
ドスパラ Galleria HG |
ドスパラ Galleria XF |
パソコン工房 GS9 |
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2009年冬モデル | 2009年冬モデル | 2009年冬モデル | 2009年冬モデル | 2009年夏モデル | ||
OS | Windows 7 32bit | Windows 7 32bit | Windows 7 32bit | Windows 7 32bit | Windows 7 64bit | |
CPU | Core i5 750 (2.6GHz) |
Core i5 750 (2.6GHz) |
Core i7 860 (2.8GHz) |
Core i7 860 (2.8GHz) |
Core i7 950 (3.06GHz) |
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メモリ | DDR3-1333 4GB | DDR3-1066 4GB | DDR3-1066 4GB | DDR3-1066 4GB | DDR3-1333 6GB | |
VGA | GeForce G 210 | GeForce GT 220 | GeForce GTS 250 | GeForce GTX 285 | GeForce GTX 295 | |
HDD | ふつう | ふつう | ふつう | SSD | ふつう | |
構成価格 | スリムサイズ | スリムサイズ | 通常型 | 通常型 | 通常型 | |
ベンチマークソフト 3D mark 06 |
総合 | 2600 | 7200 | 15900 | 17850 | 19250 |
CPU | 4200 | 4300 | 5200 | 5200 | 5500 | |
ベンチマークソフト 3D mark Vantage |
グラフィック | -- | 2400 | 6650 | -- | 18550 |
CPU | -- | 22800 | 39800 | -- | 44100 | |
大航海時代 Online |
ノーマル | 1700 | 2650 | 2800 | 3160 | 3300 |
FFXI (ファイナルファンタジーXI) |
HIGH | 7300 | 6700 | 8700 | 9000 | 10250 |
モンスターハンター フロンティア |
1280x1024 | 1150 | 3650 | 10900 | 17000 | 14500 |
ロストプラネット EXTREME CONDITION |
Snow+Cave | 19 + 25 | 53 + 68 | 128 + 143 | -- | 285 + 165 |
※3D mark 06 はゲームではありませんが、世界標準と言える 3D グラフィック性能の測定ソフトです。
3D mark Vantage は最新の測定ソフトですが、測定できないパソコンも多く、スコアの差も大きめに出るので、目安程度にして下さい。
大航海時代 Online はノーマル、FFXI とモンスターハンターも初期設定のままでの測定を行っています。
目安として、大航海時代 Online は 300 以上で快適、FFXI は 4000 以上で快適、モンスターハンターは 3500 以上で快適です。
ロストプラネットは最新グラフィックが使われていて 60 + 60 で快適。 Snow は霧や風などが、Cave は多数のキャラクターが表示されます。
ここからは、ドスパラ 「Galleria HG」 のパソコンの外観とケースについてご紹介しますが・・・
Galleria HG のケースは以前レビューした Galleria XF のものと同じなので、説明はダブってしまいます。
ここでは簡単な説明にとどめたいと思いますので、詳しい解説が知りたい方は Galleria XF のレビューの方をご覧下さい。
ケーズの外観と中身は以下のようになっています。
ブラックのケースにシルバーのラインが入ったデザインで、前面下部は吸気口、中央にカードリーダーと USB が2つ、イヤホンやマイクの端子があります。
後部にはなんと USB が 10 個! これだけあったら足りなくなることはないですね。 ただし IEEE1394 や eSATA の端子はありません。
(IEEE1394 については、選択で追加する事も可能です。 この端子は主にビデオカメラとの接続に使われています)
側面には通気口が2ヶ所空いています。
本体の中はかなり広々、パーツの取り替えや増設もかなりラクです。 通気性も良さそうですね。
唯一注意すべきなのは、このマザーボードは SATA(HDD や CD/DVD ドライブを接続する端子)がビデオカードの裏側に、側面向きに付いていることでしょうか。
場所がやや解り辛いかもしれません。 普段気にするようなものではないですけどね。
基本的にはオーソドックスで大きめの、一般の規格に沿ったケースですので、拡張性と汎用性の高い本体だと言えます。
あと、ドスパラさんのパソコンは、マニュアルが非常に詳細です!
全ページカラーで写真や画像も非常に豊富、Windows の取り扱い方法はもちろん、パーツの解説や着脱方法、中身の掃除の仕方まで、かなり丁寧に書かれています。
この辺りはさすが 「母体がパーツショップ」 です。
パソコンの中身の確認をしたことがない人でも、このマニュアルがあればかなり助かることでしょう。
CPU の名前 | 性能値 (PC mark 05) |
価格 (2009年冬現在) |
100円あたりの 性能値 |
(専門的な解説) |
Core i5 750 | 9400 | 25000円前後 | 38 | 2.66GHz、 ターボブーストテクノロジーで最大 3.2 GHz クアッドコア・最大4スレッド処理、 L3キャッシュ8MB、メモリは2枚一組で使用 |
Core i7 860 | 10100 | 30000円前後 | 34 | 2.8GHz、ターボブーストテクノロジーで最大 3.46GHz クアッドコア・ハイパースレッディングで最大8スレッド処理 L3キャッシュ8MB、メモリは2枚一組で使用 |
Core i7 870 | 10600 | 65000円前後 | 16 | 2.93GHz、 ターボブーストテクノロジーで最大 3.6GHz クアッドコア・ハイパースレッディングで最大8スレッド処理 L3キャッシュ8MB、メモリは2枚一組で使用 |
ドスパラ Prime Galleria シリーズ ※今回レビューしたのは Prime Galleria HG ですが、ドスパラさんのパソコンはパーツの在庫や入荷状況により、一部のモデルの販売が一時停止される事があります。 そのため、上記のリンクは Prime Galleria シリーズのトップページへのリンクにしています。 ・Prime Galleria HG は Core i7 860 + GeForce GTS 250 モデル ・OS は Windows 7、32bit 版と 64bit 版モデルがあり ・CPU は Core i7 870、Core i5 を選択可能 ・SSD の搭載可能 ・静音パック、水冷パックの選択あり ・電源ユニット、地デジチューナー、2台目ハードディスクの選択可 |
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