HDD / SSD の性能説明


最終更新 2016年3月

(このページの「現在」という表現は、上記の日付が基準となります)
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【 HDD/SSD 性能解説 メニュー】

ハードディスクドライブ(HDD)ってなに?
HDDの性能とは?
記録容量 プラッタ枚数(プラッタ容量/ディスク容量) 回転速度
キャッシュ(バッファ)容量 SATA(Serial ATA) サイズ(インチ) その他 AHCI
SSD(シリコンディスク)ってなに?
SSD の種類(SLC/MLC/TLC) 最大読み出し速度/最大書き込み速度
外部キャッシュの有無 MTBF(平均故障間隔)
速度低下とガベージコレクション(コントローラー)
mSATA、M.2、PCI Express M.2 NVMe eMMC ハイブリッドHDD(SSHD)
外付けハードディスクと接続端子、NAS について ・パーティションについて
HDD の取り付け ・RAID ってなに?

【 ハードディスクドライブ(HDD)ってなに? 】

ハードディスクドライブ」とは、データを長期的に保存しておくためのパーツです。
名前が長いので、普通は「HDD」と略して表記される場合が多いです。

ハードディスクの中には金属の円盤が入っていて、これにカセットテープやビデオテープの様に磁気を使ってデータを書き込んでいます。
磁気の力で物理的に、金属盤にデータが書き込まれますから、電源を切ってもデータはそのまま保存され続けます。
大事なデータがたくさん保管される、大切なパーツですね。

(内蔵型HDD)

しかしハードディスクはパソコンのパーツの中で最も酷使される部分であり、故障が一番多いパーツでもあります。
中では円盤が高速で回転していて、それにミクロン単位の動作で書き込みをしていますから、振動や衝撃に非常に弱いです。
パソコンを動かしている時にヘンにグラグラ揺らすと故障の原因になるので注意しましょう。

なお、最近は円盤(ディスク)にデータを書き込むのではなく、「フラッシュメモリ」と呼ばれるものに、電気的にデータを保存する「SSD」というパーツも登場しています。
こちらは HDD と比べると、価格が高い反面、非常に高速です。
このページでは、その SSD についても解説を行っています。


【 HDD の性能とは? 】

ハードディスクドライブ(HDD)の性能は、容量や規格、内部の構成など色々あります。
少し複雑ですが、容量以外はすべて動作速度に関係するものです。

記憶容量

HDD はデータを記録する場所ですから、記録量が一番ポイントですね。
もちろんたくさんあるに越した事はありませんが、容量が多いほど値段も高くなります。

通常「GB(ギガバイト)」という単位で表され、100 GB と 300 GB なら、単純に 300 GB の方が 100 GB の3倍の記憶容量があります。
なお、1000 MB(メガバイト)で 1GB となり、1000 GB で 「1TB(テラバイト)」 になります。

1000 KB(1000キロバイト) 1MB(1メガバイト)
1000 MB(1000メガバイト) 1GB(1ギガバイト)
1000 GB(1000ギガバイト) 1TB(1テラバイト)

最近は 1TB の大容量ハードディスクも一般化しています。
容量が多いとデータを読み込むのに時間がかかりそうですが、実は逆で、容量が多い HDD ほどデータが小さい範囲に詰め込まれるので、読み込むのに必要な時間は(一般的に)短縮されます


プラッタ枚数、プラッタ容量(ディスク容量)

HDD の中に入っている円盤の事を「プラッタ(プラッター)」と言います。
ハードディスクの中に入っているプラッタの枚数が「プラッタ枚数」ですね。

記憶容量の項目で「容量が多い HDD ほどデータが小さい範囲に詰め込まれるので、読み込みの時間が短縮されます」と書きましたが、実はこのプラッタ枚数によっては一概にそう言えない場合もあります

プラッタ1枚の容量の事を「プラッタ容量」と言い、これも製品によってそれぞれ違っています。

例えば 500 GB の HDD があったとして、プラッタ枚数が1枚だと、プラッタ容量も 500 GB という事になります。
しかし 1TB(1000 GB) の HDD があったとして、プラッタ枚数が4枚だと、プラッタ容量は 1000÷4 で、1枚当たり 250 GB という事になります。
この場合、中身は 500 GB×1 と 250 GB×4 なので、500 GB の HDD の方が合計の容量は少ないのですが、1枚の円盤に詰め込まれているデータ量は多く、処理は速くなる訳です。

以前は仕様書などにプラッタ容量やプラッタ枚数は書かれていないことが多かったのですが、ハードディスクの速度に大きく影響するため、最近は明記されることも増えています。

「1TBプラッタモデル」などの表記で、お店側でプラッタ容量をアピールしている場合もあり、こういった表記があれば購入時の目安になりますね。
「プラッタ」という専門用語を使わず「ディスク容量」という表記を行っている場合もありますが、意味は同じです。


回転速度

中の円盤(ディスク)が回る速度の事です。
5400rpm とか 7200rmp とかあって、これは1分間の円盤の回転数を表しています。
数値が多いほど高速です。

回転数が速いほどデータの読み込みも速いのですが、速く回るほど熱を持ちますし、エラーも起きやすく、振動にも弱くなります。
熱はパソコンの大敵ですし、安定性を考えると遅いほうが良かったりもします。
また、回転が速いと音もうるさかったりします。

でも、これは製品によって異なり、高回転でも安定したものや静かなものもあります。
また、現在は高回転のものには「ヒートシンク」と呼ばれる熱を逃がすパーツがついていて、熱対策を施しているものが多いので、一概に「高速だと高温だ」とは言えません。

基本的には速い方が良いと考えておきましょう。
ただ、以前は安定性重視の低速型(5400rpm)や 10000rpm の高速型などもあったのですが、最近のデスクトップパソコン用の HDD はバランスの取れた 7200rpm でほとんど統一されています

ノートパソコンなどに使用される HDD には、振動などに強い 5400rpm が使われることも多いです。
また、家電製品やゲーム機などは壊れにくさを重視する必要があるため、5400rpm の低速型が一般的です。

なお、回転速度の項目に「IntelliPower」と書かれている製品がありますが、これは使用状況に合わせて回転数を調整し、発熱や消費電力を軽減する機能です。
しかしこれは Western Digital(ウェスタンデジタル)という会社の独自機能であり、一般的なものではありません。


キャッシュ容量(バッファ容量)

キャッシュ」とは、HDD に内蔵されているメモリ(一時的にデータを保持する場所)のことです。
HDD のものは「バッファ」とも呼ばれています。

CPU が処理したデータを HDD に書き込み、さらに CPU がデータを HDD から読み込もうとしても、HDD は読み書きを同時には出来ません。
しかし CPU より HDD の方が処理が遅いので、そのままだと CPU がデータを取り出そうとしても、HDD が仕事中で、その処理が終わるまで CPU が待つような事が起こってしまいます。
これはパソコンの速度の低下に繋がります。

これを防ぐため、読み書きが終わっていないデータはキャッシュ(バッファ)に一時的に記憶しておき、CPU からの要求がない時にその読み書きの処理を行って、出来るだけ CPU を待たせないようにする仕組みが作られています。

ですからこのバッファ容量がたくさんあるほど、HDD や CPU が忙しく動く時でも動作が安定化・高速化します
8MB、16MB、32MB、64MB、128MB などがあり、もちろん性能としてはたくさん容量がある方がいいですね。


Serial ATA(SATA、シリアルATA)

ATA」というのはパソコン本体とハードディスクがデータをやり取りする規格です。
ATA33、ATA66、ATA100、ATA133 などがありましたが、これらは古いタイプです。

2003 年以降は、「SATA」と呼ばれるデータ転送の規格、及び取付部が使われています。
Serial ATA」(シリアルATA)の略で、データの送信と受信を同時に行え、従来より約3倍の転送速度を持っていました。
取付部の形状も小さくなり、扱いやすくなっています。

さらに 2005 年、SATA の上位版「SATA2」が登場しました。
こちらはデータ転送速度が初代 SATA のさらに2倍(3Gbps)で、データの読み込み効率のアップや、保護機能の追加など、様々な新機能も盛り込まれています。

ただ、技術の進歩と SSD という新型記録パーツの登場により、十分な速度を持っていたはずの SATA2 でも、送受信の速度が足りなくなってきます。
そのため 2010 年からは、さらに上位の「SATA3」も登場する事になりました。
こちらは SATA2 のさらに2倍(6Gbps)の速度でデータのやりとりが可能で、様々な新技術にも対応しています。

性能としては、新しい高速なものに対応しているほど良いと言えますね。

なお、SATA には下位互換性があり、例えば SATA3 の取付部に SATA2 や SATA(1)の HDD を繋げることも可能です。
SATA 端子は CD / DVD / ブルーレイドライブの接続にも使用されます。

※参考表記:SATA の呼び名について
Serial ATA には、速度やバージョンの違いからいくつかの種類があります。
しかしバージョンごとの呼び名が多数生まれてしまい、さらに正式な名前を後から作ろうとしたため、余計に混乱状態になってしまいました。
SATAの各バージョンの呼び名を一覧表にすると以下のようになります。
表の横のラインは全て同じもので、呼び名が違うだけです。

Serial ATA SATAT SATA1 Serial ATA Gen1 Rev1
Serial ATAU Phase1 SATAU/150 SATA2 1.5G Serial ATA Gen1 Rev2
Serial ATAU Phase2 SATAU/300 SATA2 3G Serial ATA Gen2 Rev2.5
Serial ATA Rev 2.6
Serial ATA 3 SATA3 Serial ATA 6Gbps Serial ATA Rev 3.0

Rev 2.6 からは呼び名が統一されて、Phase や Gen と言ったものは廃止されました。
現在は SATA3 の登場により、一般に SATA 1.5、SATA2、SATA3 のどれかで呼ばれていることが多いです。

2007 年頃から、「外付け HDD 用の SATA」である「eSATA」 というものも登場しています。
当時使われていた USB 2.0 などの端子より高速にデータの送受信が可能で、一時的に普及していました。

しかし USB と違って電気を送れなかった事と(よって外付け HDD には別に電源コードが必要になる)、より高速にデータを送受信できて手軽に扱える USB 3.0 が普及したことによって、eSATA の需要は急速に減りつつあります。


サイズ(3.5 インチ、2.5 インチ)

HDD には「3.5 インチ」のものと「2.5 インチ」のものがあります。
これは単に大きさの違いです。

3.5 インチは一般的なデスクトップのパソコンに使われるものです。
大きなサーバーコンピューターでも、現在はこのサイズの HDD が使われています。

2.5 インチは小型サイズの HDD で、主にノートパソコンで使われています。
スリムサイズのパソコンやゲーム機、カーナビなどにも、このサイズが使われていることが多いです。
また、後述する「SSD」はこの 2.5 インチサイズが標準です。

今の HDD はこのどちらかしかないし、性能に直接関係するものではありませんね。
なお、SSD にはもっと小さい 1.8 インチのものもあります。


その他の性能

ここまで述べた以外の、HDD の性能について説明いたします。

まず、「平均シークタイム(シーク速度)」。
HDD の内部には円盤(プラッタ、ディスク)がある訳ですが、その上を「ヘッド」というデータの読み書きをする部分が動いています。
これはレコードのような状態だと思えばいいでしょう。
このヘッドの動く速度を「シークタイム」と言い、これが速いほど HDD の処理速度も上がります。
この数値は 9.8ms とかのスピード表記で表されます。
とはいえ、実際に使ってみて、そんなに大きな差を感じるほどのものではありません。
一応速い方がいい、という程度に考えておきましょう。

次に「流体軸受け」。
これは円盤やヘッドの軸に液体を入れておき、スムーズに回転するようにさせて、騒音を少なくするという技術です。
「FDB」と表記する場合もあります。
これが適用された HDD は、「キーン」という円盤の回転音や「ガリガリ」というヘッドの動作音が少なくなります。

また「垂直磁気記録」という新機能も登場してきました。
これはデータをさらに詰め込んで記録する機能で、この技術が使われている HDD はより記録容量が増えています。
各メーカーが独自に「データ保護機能」を盛り込んでいて、データの記録エラーなどを防ぐものなどもあります。

最近は「振動センサー」が搭載されていて、書き込み中に振動を感じた場合、安全のために書き込み速度を落としたり、書き込みの確認・補正を行うようにする HDD もあります。
これは業務用の HDD の機能でしたが、最近は一般の HDD にも搭載されるようになってきました。
どちらかと言うとノートパソコン向けの機能ですね。

ただ、これらの細かい性能は、あまり気にしなくてもいいでしょう。
覚えておくと HDD を選ぶときの目安にはなりますが、新しいものなら「流体軸受け」や「垂直磁気記録」などの機能はほぼ適用されていますからね。

そして HDD 選びの際にチェックしたいのが「付属品」。
ハードディスクには、使用時に役立つ色々なソフトがついているものがあります。
いわゆる「おまけ」みたいなものですが、ないよりあった方がいいですよね。 結構便利なものも多いです。
これは性能というよりは、製品選びの時に考慮するものですね。


(追記) AHCI

これは HDD の性能と言うより、SATA の機能なのですが・・・ 個別に解説しておきたいと思います。

昔、HDD は「IDE」と呼ばれる接続部に繋げていました。
SATA のところで説明した「ATA」とは、その IDE の頃から使われていたデータ転送規格です。

しかし古い規格のままだと新しい技術を使えないため、SATA が登場した際に新しいデータの転送規格も用意されました。
それが「AHCI」です。

AHCI にすると、SATA2 から導入された「NCQ」と呼ばれる技術を活用できます。
これは「ネイティブ コマンド キューイング」の略で、直訳すると「本来の順番に並べる」。
データを読み込む時に順番に読むのではなく、読みやすい場所からバラバラに読み込み、順番通りに並べ替えてコンピューターに送ってくれる機能で、これがあるとバラバラのデータの読み込み(ランダムアクセス)が高速化します。
電源を入れたまま HDD を着脱できる「ホットスワップ」にも対応します。

ただ、AHCI には大きな欠点があります。 それは Windows XP に対応していないこと。
さらに古い CD / DVD ドライブや HDD は未対応である場合が多く、それらを使っている状態で AHCI にすると不具合が出ることがあります。
そのため Windows Vista や Windows 7 以降は AHCI に対応しているにも関わらず、初期設定ではオフになっていることが多いです。
AHCI にしてもそれほど大きな速度アップにはならず、リスクの割に効果が少ないということで、使っていない人もいます。

家電メーカーやビジネス用のパソコンの場合、オフになっている場合が多いですね。
一方、専門 PC ショップのパソコンだと、少しでも速度を上げるため、オンにして出荷している場合が多いです。
自分で切り替えるのは BIOS やレジストリといった、やや難しい部分の操作が必要なため、初心者は手を出さない方が無難でしょう。

※参考表記:HDD が IDE なのか AHCI なのかを確認する方法
HDD が「IDE互換モード」なのか「AHCIモード」なのかは、デバイスマネージャーで確認できます。
スタートボタンから「コントロールパネル」を選んで「ハードウェアとサウンド」を選択、「デバイスマネージャー」を選びます。
そして上部の「表示」の部分を選び、「デバイス(接続別)」を選択します。
その後、「ACPI ○○-based PC」の横の三角をクリック、さらに「Microsoft ACPI-Compliant System」「PCIバス」の順で開きます。
するとハードディスクのアイコンがその下に出て来るので、それを開いて表示を確認。
そこに「IDE チャネル」と書いてあり、その下に HDD の名前があったら、それは IDE モードで使われています。
「IDE チャネル」がなく、ハードディスクのアイコンに「SATA AHCI Controller」と表記され、その下に HDD があったら AHCI モードです。


なお、2015 年にはさらに新しいデータの転送規格「NVMe」が登場しました。
しかしこれは SSD を対象にしたものであるため、SSD の項目で説明します。


【 SSD ってなに? SSD の性能とは? 】

SSD は「ソリッド・ステート・ドライブ(Solid State Drive)」の略です。
直訳すると「固体型ドライブ」で、「シリコン・ディスク」とも呼ばれます。
2008 年から一般にも普及し始めた新世代のデータ保存用パーツです。

パソコンのデータを保存するパーツには、HDD と メモリ の2つがあります。
このうち HDD は、読み書きに時間がかかりますが大きなデータを長期的に保存することができます。
メモリ はデータを一時的に、少量しか保存できませんが、データのやり取りが高速です。

しかし技術開発の末に、2GB や 4GB などの大容量のメモリが登場してきました。
また電気が通ってなくてもデータを長時間保持しておける「フラッシュメモリ」というものが登場し、それを利用した「USB メモリ」が普及、フロッピーディスクや CD に代わり、データを持ち運ぶ際に使われるようになりました。

そうすると当然・・・ 「もうメモリで HDD のようなデータ保存用パーツを作ってしまおう!」という事になります。
こうして出来たのが新しい保存用パーツ「SSD」です。

SSD は HDD のように中に円盤が入っていて回転している訳ではないので、データのやり取りが高速で、熱もあまり発生せず、音も静かで、電力もあまり使わず、振動にも強くて、しかも軽いです。

しかし新しい技術であることもあって値段が非常に高く、容量あたりの値段が HDD の 10 倍近くします。
(例えば1万円あれば HDD なら 2TB(2000GB) のものも買えますが、SSD だと 250GB で1万円ぐらいします)

また SSD に使われている「フラッシュメモリ」という部品には、データの書き込み回数に限界があり、ずっと使っているといずれ必ず壊れてしまう問題があります。
データの読み込みは非常に速いのですが、書き込みはそれほどでもないという問題もあります。

しかしパソコンの高速化に大きく影響し、例えば電源を入れた時に Windows が立ち上がる速度は SSD の方が明らかに速く、パソコンの動作速度はかなり向上します。
また、最新型の Windows(Windows 7 以降)には、SSD をより効率よく使える技術が導入されています。

まだ保存量で HDD に及びませんが、その速度は魅力で、ノートパソコンではすでに一般化しています。
デスクトップパソコンでも、SSD と HDD を併用する人が増えており、今後も普及は進んで行くことでしょう。


SSD の種類(SLC、MLC、TLC)

SSD には主に2つの種類があります。
SLC」(シングル・レベル・セル)と、「MLC」(マルチ・レベル・セル)です。

SSD の中にはデータを保存するスペース(セル)がたくさん用意されているのですが、1つのセルに1ビット(1単位)の情報のみを書き込むのが SLC、1つのセルに2ビット以上(2単位以上)の情報を書き込むのが MLC です。

そのため SLC の方が容量は少ないのですが、高速で、耐久性が高く、消費電力も少なくてすみます
しかし MLC の方がデータをたくさん保存する事ができ、容量が大きくても価格が安くなります

よって SLC は高性能で高価格型、MLC は安価で容量重視型、と言えたのですが・・・

しかし SSD の最大のネックは保存量で、それがますます少なくなる SLC は普及しませんでした。
MLC の方が重宝されたため、技術開発が進み、現在では MLC でも SLC に負けない速度が出るようになりつつあります。

よって現在の SSD はほとんど MLC であり、SLC はごく一部の超高級品だけになっています。
性能表に MLC と書かれていても、それが普通なので、あまり気にする必要はないでしょう。

なお、2015 年頃から「TLC」(トリプル・レベル・セル)の製品も登場してきました。
「MLC-3」や「3-bit MLC」と呼ばれることもありますが、どれも同じもので、1つのセルに3単位の情報を書き込みます。
もちろん SLC と MLC の関係と同じく、容量に対する価格を安くできる反面、耐久性や速度、消費電力などで MLC より劣ります。

しかし製品化が始まっていると言うことは、それらの問題を市販できるレベルまでクリアしたということでもあります。
その普及により、SSD はさらに大容量になり、価格も下がっていくかもしれません。


最大読み出し速度 / 最大書き込み速度

HDD(ハードディスク)も製品ごとに「読み出し速度」と「書き込み速度」が違いますが、SSD は発展途上のパーツであるため、製品ごとの速度差が顕著です。
モノによっては2倍・3倍も違ったりするのですが、HDD のように「回転速度」や「プラッタ容量」などの速度の目安になる項目がないので、商品だけ見ても性能が解りにくいのが実情です・・・

そのためショップやメーカーの方で、その製品の「読み込み速度」「書き込み速度」を測定した結果や、雑誌の計測情報などを独自に表記している場合が多いです。

CrystalDiskMark」 というソフトで
SSD の測定を行った結果です。
左側が読み込み(Read)、
右側が書き込み(Write)。
上の段が「シーケンシャル速度」で、
下の段が「ランダムアクセス」です。

読み出し速度、書き込み速度、共に単位は「MB/s」というもので表されます。
例えば読み込みが「100 MB/s」と「200 MB/s」の2種類があれば、200 MB/s の方が2倍速いことになります。
読み出し速度は「Read(リード)」、書き込み速度は「Write(ライト)」とも呼ばれます。

また、これらの速度にはファイルを順番に読み込んだり大きなファイルを処理する時の「シーケンシャル速度(順次読込/書込)」と、小さなファイルをバラバラに読み書きする時の「ランダムアクセス速度」の2種類があります。

基本的に SSD は HDD よりランダムアクセス速度に優れていて、HDD だと右の画像の測定で、一番下の段は 0.2〜1.0 ぐらいの測定結果にしかなりません。
普通、データは HDD や SSD の中にバラバラに書き込まれますから、ランダムアクセス速度の方が動作への影響が大きいです。
よってランダムアクセスに強い SSD の方が、パソコンは速く動作します

測定結果は環境にもよりますし、速度の遅い製品がわざわざそれを明記している事もないので、確認は難しいのですが・・・
とりあえず、SSD は製品によって速度差が大きいことは知っておきましょう。
なお、SSD の登場によりこれらの速度が注目された事と、測定ソフトの普及によって、最近は HDD でもその速度が明記される事が多くなっています。

最近は「IOPS」という単位が使われることもあります。
これは1秒間の処理速度を表す単位で、「ランダム読み出し 70000 IOPS、ランダム書き込み 50000 IOPS」みたいな感じで、主にメーカー側が性能を表す単位として使用することが多いです。
一般化しているとは言えませんが、この単位自体は以前から存在しているものです。


外部キャッシュの有無

HDD には、キャッシュ(バッファ)と呼ばれるメモリ(データを一時的に保存しておく場所)がありました。
HDD の読み書きが忙しい時は一旦ここに未処理のデータを置いて、CPU が要求しているデータを優先して読み書きし、速度の向上を行っていました。

SSD の場合は処理が高速なため、このキャッシュ(バッファ)のない製品が多かったのですが、処理が忙しくなると一時的に動作が止まってしまう「プチフリーズ(略してプチフリ)」という症状が起こることが後に判明します。

そのため現在はプチフリ対策として、SSD にもキャッシュが搭載されているものが多いです。
これは「外部キャッシュ」と呼ばれます。
ただ、改良によってキャッシュがなくてもプチフリしない製品もあって、その場合はコストを下げるため、今でもキャッシュを搭載していない場合もあります。

最近の製品はプチフリの心配はないと言いますが、外部キャッシュは他の用途にも使っている場合が多いので、搭載しているのが一般的で、その容量は大きいほど良いと言えるでしょう。
ただ SSD は一般的に、HDD ほど大容量のキャッシュが必要な訳ではありません。


MTBF(平均故障間隔)

MTBF」はパソコンの用語ではなく、一般的な機械製品の用語です。
「Mean Time Between Failures」と言う英文の略で、日本語にすると平均故障間隔。
要するに「壊れるまでの平均時間」です。

「壊れるまでの時間って・・・ 絶対壊れちゃうの!?」 と思うかもしれませんが、SSD の内部のメモリ(フラッシュメモリ)は書き込みをするごとに劣化していき、将来必ず使用不可能になってしまう性質を持ちます

そのため、どのぐらい持つかがこの MTBF で目安として示されています
いつか必ず壊れるのは、SSD の大きな欠点の1つと言えますね。

しかし SSD の技術改良が進んでいるため、通常使用で 20 年以上持つ高耐久の SSD も登場しています。
このぐらいのレベルになると、もう MTBF はあまり気にしなくても良くなります。
また、最新型の Windows(Windows 7 以降)は SSD を出来るだけ長持ちさせるため、書き込みを抑える技術が導入されています。

これらにより MTBF は徐々に気にしなくてもいいレベルになりつつありますが・・・
しかしそれでも、「SSD には寿命がある」というのは覚えておいた方がいいでしょう。

また、MTBF はあくまで「壊れるまでの平均時間」です。
「その時間まで絶対持つ」という訳ではないので、何かの原因で早く壊れる可能性もありますので悪しからず。


速度低下 と ガベージコレクション(コントローラー)

SSD は長く使っていると、あるタイミングで速度が大きく低下してしまう問題があります。

HDD や SSD などのデータ記録装置は、まずは空いている部分にデータを書き込んでいきます。
そして空いている部分がなくなると、HDD の場合は不要なデータをどんどん上書きしていくのですが、SSD はデータの「上書き」が出来ません。
よって SSD は空いている部分がなくなったら、不必要なデータの削除作業を行います。
この削除作業を「ガベージコレクション」と言うのですが、この作業には相応に時間がかかります。
よってガベージコレクションが行われる段階になると、SSD の動作速度は低下してしまいます。

では、どの段階でガベージコレクションが実行されるのか、それによってどのぐらい速度が低下するのかですが・・・
それは製品ごとにまちまちで、明確に決まっていません。

一般にガベージコレクションが行われるタイミングは、SSD の容量が多いほど遅くなります。
容量があるほど「空いている部分がなくなった」というケースの発生は遅らせられますからね。

しかしいつ、どんな状況でガベージコレクションが行われるかは、その製品に搭載されているソフトウェア(SSD コントローラー)によって違います。
例えば、空いている時間にガベージコレクションを頻繁に行って、出来るだけ速度低下を防いでいる SSD もあれば、空いている場所が少なくなるまでガベージコレクションを行わず、寿命を延ばすのを優先している SSD もあります。
何段階かに分けてガベージコレクションを行って大きな速度低下を防ぐ製品や、使用状況から今後の予測を行い、先読みしてガベージコレクションを実行する製品も存在します。
どんな形が正解かは難しいところで、これは性能と言うより、製品やメーカーごとの特徴ですね。

とりあえず、SSD は長く使っていると速度低下が発生する、と言うのは覚えておいた方が良いでしょう。
ただし速度低下が発生しても(一般的な)HDD よりは高速なので、あまり気にする必要はないかもしれません。
また、この症状で低下するのは書き込み速度のみで、読み込み速度には影響しません。

※ SSD コントローラーの・・・ 巷の噂 (あくまで噂レベルなので参考程度にして下さい)
SandForce 製 コントローラー
通称、砂コン。 安いので広く使われている。 書き込み量が増えると速度より保護を優先すると言われている。
Intel 製 コントローラー
Intel の SSD で使われているコントローラー。 信頼性が高く、速度は普通。 寿命を延ばすことに定評がある。
東芝製 コントローラー
速度が遅いが、寿命や信頼性に特に優れていて、環境を選ばずに安定動作する。
Marvell 製 コントローラー
Plextor などの製品で使われている。 初期はプチフリで問題になったが、速度(ベンチマーク結果)には定評がある。
Indilinx 製 コントローラー
初期からある SSD コントローラー。 初期は問題が多かったようだが、現在は無難な性能だと言われる。
JMicron 製 コントローラー
初期バージョンはプチフリ多発で問題になった。 現在は改良されているが、目立った点もないと言われている。
Samsung 製 コントローラー
速度はトップクラスだが、寿命や信頼性で劣ると言われている。



mSATA、M.2、PCI Express M.2

SATA(Serial ATA、シリアルATA)は、HDD や SSD などのデータ記録装置がパソコンとやり取りする規格、及びその取付部の名称ですが、「mSATA」はもっと小型の製品を取り付けられるようにしたものです。
mini SATA」とも呼ばれます。

SATA 自体、すでに小さな取り付け口なのですが、HDD や SSD、CD ドライブなどをコードで繋げるようになっています。
一方 mSATA は、小型の SSD を直接ザクッと差し込むようになっています。
主にノートパソコンなどで使われていて、2012 年頃に登場しました。

M.2」は 2014 年から普及し始めた mSATA の後継にあたります。
エムドットツー」という呼称ですが、「M2」や「エムツー」と呼ばれることもあります。
mSATA よりもっと小型の取付部で、さらに小さな SSD を差し込めるようになっています。
ノートパソコンやタブレットなどでの使用を想定したものです。

そして「PCI Express M.2」は、様々な追加パーツを取り付けられる拡張スロット「PCI Express」に、M.2 の機能を追加したものです。
M.2 は接続部を大きくすることで、大量のデータを高速で送受信できる利点があり、SATA3 が最大で 6Gbps の速度なのに対し、PCI Express M.2 はその6倍以上、理論上は 40 Gbps の速度まで出すことが出来ます。

SSD は進歩が早く、2014 年には SATA3 でも送受信速度が追い付かなくなってきました。
そのためより高速な SSD を作るために、より速いスロット(取り付け口)も求められたのです。
PCI Express M.2 は、主にデスクトップパソコンで使用されています。

ただ、PCI Express はスロットにパーツを直接差し込むものであるため、その周囲が物理的に空いている必要があります
最近はスリムタイプのパソコンが増えていて、PCI Express スロットの回りにスペースがないパソコンも多く、そういう場合は取り付けられません。
またビデオカード(グラフィックカード)が大型化しているため、それが邪魔になって SSD を差し込めないケースもあります。
SATA のようにコードで繋げられる場合、SSD をどこに置いても良いので、その辺は一長一短ですね。

性能としては、mSATA や M.2 は大きさの規格なのであまり気にする必要はなく、PCI Express M.2 の SSD は高速で高性能と思えば良いでしょう。
もちろん PCI Express M.2 の SSD はお値段も張りますが。


NVMe

NVMe は「Non Volatile Memory Express」の略で、「Non Volatile Memory」とは「不揮発性メモリ」という意味。
SSD や USB メモリに使われている「フラッシュメモリ」のことで、要するに「SSD とかの速いやつ」という意味です。
SSD を対象にして作られた、新しいデータを送受信する規格です。

上の「PCI Express M.2」の項目で説明した通り、SSD の急激な進化により、SATA では速度が追い付かなくなりました。
そもそも SATA は HDD を対象としていた技術だったので、SATA3 まで改良して何とか間に合わせていましたが、とうとう限界に来てしまったのです。

しかし理論上、もっと高速にデータのやり取りを行える「PCI Express スロット」に差し込める SSD が登場。
ハード的にデータを高速にやり取りできる環境が整ったので、データを送受信するシステムも、SSD を基準にした新しいものにしようという考えが生まれます。
こうして作れられた新規格が NVMe です。

性能(速度)は製品にもよりますが、SATA3 の4倍以上、NVMe 非対応の PCI Express M.2 の SSD と比べても 1.5〜2倍以上の速度を発揮します。
技術が改良されていけば、さらにそれ以上の速度も出すことも出来るでしょう。

ただ、新しい技術であるため、それに対応したマザーボードでないと利用できません
2016 年時点ではまだ製品も少なく、お値段もかなり高額、また発熱が高いという問題もあります。

しかし現状の SATA のままでは性能が頭打ちになることは確かなので、多くのメーカーが対応を進めています。
これから徐々に普及が進んでいくことでしょう。


eMMC(e.MMC、e-MMC)

eMMC は「エンベデッド・マルチ・メディア・カード」の略で、意味としては「組込型の補助記憶カード」という意味。
昔、SD カードの前身になった「MMC」というカードがあったのですが、それを内蔵型にしたものですね。
正確な表記は「e.MMC」だったようですが、現在はほぼ eMMC の表記が使われています。

作られた経緯が SSD と違いますが、同じ「フラッシュメモリ」を使ったデータ記録装置であることは共通しています。
ただ、eMMC の方が小さく、機器側の対応が容易で、消費電力も少ないため、タブレットや小型ノートパソコン、カーナビやスマートフォンなど、多様な機器に使われています。

反面、SSD よりもデータの送受信速度は遅めです。
また、実際にはカードではなく、基板に直接取り付けられたフラッシュメモリを使うための「内部システム」として活用されることが多いため、普通は交換することは出来ません。
データの容量によってサイズが異なるため、eMMC を使った機器はユーザーが容量を選ぶことも普通できません。

しかし速度に関しては、技術の革新により初期の SSD より高速になっています。
性能としては、あまり気にする必要のない部分です。
小型の SSD が使われてるんだ、ぐらいの認識で良いでしょう


ハイブリッドHDD(SSHD)

HDD と SSD を組み合わせたデータ記録装置が「ハイブリッドHDD」です。
SSHD」は「ソリッド・ステート・ハイブリッド・ドライブ」の略ですが、SSD と HDD の語呂合わせに近いですね。

記録装置としてのメインは HDD ですが、SSD を「大容量のキャッシュ(一時保存場所)」として使っており、普通の HDD よりも高速化されています。
また近年の SSHD は OS(Windows)の起動に必要なデータを SSD 側に確保し、起動を早めるようになっています。
SSD と HDD を2つ搭載する時とは違い、SSD+HDD で1つなので、見た目上は1つの記録装置として扱われます。

2007 年に登場しましたが、当時はそれほどの性能ではなく、それでいて値段が非常に高かったので、普及しませんでした。
しかし 2013 年頃から改良型が登場し、HDD と SSD の中間的な速度と容量、そして HDD より高い耐久性など、両者の利点を併せ持った製品が出て来ています。

ただ、SSD と HDD を2つ搭載した方が、Windows は高速な SSD に入れて、大きなデータは HDD に保存するといったように分けて使えるし、中途半端な感があるのも否めません。
現状の性能としては、「普通のものより速くて値段が高い HDD」と言った感じですね。
その利点はデスクトップよりノートパソコンの方で大きいので、大容量が欲しい高性能ノートなどでたまに使われています。



【 外付けハードディスクと接続端子、NAS について 】

ハードディスク(HDD)はパソコンに内蔵されているものとは別に、外から接続する外部機器も存在します。

これらは USB や eSATA などの端子にコードを繋げて取り付けます。
コードを刺すだけで簡単に接続できるので、初心者でも増設しやすいのが利点ですね。
持ち運びが可能で、他のパソコンへの付け替えも簡単です。

ただ、外付け HDD は取り付けは簡単ですが、内蔵よりも割高で、速度も遅いのが普通です。
そのパソコンでしか使わないのであれば、内蔵型の方が性能や価格面では勝ります。

USB 接続は最も取り付けが簡単で、お手軽かつ一般的です。
かつてはデータ転送速度が遅かったので、あまりハードディスクには向いていなかったのですが、2002 年から普及し始めた USB 2.0 という規格から実用的な速度が得られるようになりました。
そして 2013 年頃からは USB 3.0 という規格が普及しており、さらに高速にデータを送れるようになっています。

USB の差し込み口が黒く塗られていれば USB 2.0青く塗られていれば USB 3.0 なので、外付け HDD を付けるなら青い方に繋げましょう。
なお、転送速度は初代 USB が 12Mbps、USB 2.0 は 480Mbps、USB 3.0 は 5Gbps(5000Mbps)です。
USB 3.1 という規格も登場していて、こちらは 10Gbps に対応しています。

eSATA(イーサタ)は 2006 年に登場したもので、外部からコードを刺して使える SATA です。
転送速度は 3Gbps、登場した当時は USB(2.0)よりも高速だったため、外付け HDD に広く使われていました。
ただ「電気を送れない」という欠点があり、HDD 側は別に電源コードを付ける必要があって、使い勝手に劣りました。
そして USB 3.0 の登場後、データ転送速度でも USB に劣るようになり、急速に消えつつあります。

IEEE1394 は I-LINK とも呼ばれていて、USB のように手軽に扱えた端子でした。
しかし USB 2.0 に速度で劣り(400Mbps)、800Mbps の IEEE1394b も登場したのですが、こちらは eSATA に敗北。
結局、パソコン用としてはほとんど普及しませんでした。
ただ、この端子は安全性が高く、ビデオカメラに多用されていたため、それを繋げるためにパソコンに用意されている事もありました。
現在はビデオカメラも USB 3.0 に移行しているため、消えつつあります。

SCSI 接続はかなり昔にあったもので、当時としては転送速度が速く(40Mbps)、ハードディスクに使われていました。


また、これらとは種類が違うのですが、特殊な外付け HDD として「NAS」というものが存在します。
「Network Attached Storage(ネットワーク・アタッチ・ストレージ)」の略で、単にネットワークストレージとも呼ばれます。
通称はそのまんま「ナス」です。

これは簡単に言うと、ネット回線を通して使う外付けハードディスクです。
家に複数のパソコンがあって、それぞれが同じネット回線を利用している時、その回線に NAS も繋げておくと、それぞれのパソコンでその HDD のデータを共用することが出来ます。
NAS の電源が入っていれば、外出先からインターネットを通じてその HDD にアクセスする事も可能です。

かつて NAS は、LAN ケーブル(インターネット用のケーブル)で接続していました。
しかしこれでは速度が出ないため、現在はルーターに USB 端子があり、そこに外付け HDD を繋げて NAS とするのが一般的です。
複数のパソコンを使っている人にはとても便利で、無線 LAN ルーターがあるなら無線を通してのアクセスも出来ます。


【 パーティションについて 】

ハードディスクの中身を複数に分割しておく事を「パーティション分け」と言います。

ハードディスクは言わばデータを入れる入れ物な訳ですが、その中身を複数に仕分けしておけば、データを分類しやすくなります。
そしてハードディスクの中を分割した場合、その1つ1つを「パーティション」と呼びます。
コンピューター上では、パーティション分けを行うと、それぞれが別の保存スペースとして認識されます。

パーティションには必ず「C:」とか「D:」とかのアルファベットが付きます。
これは「ドライブレター」と呼ばれ、そのパーティション(ドライブ)の識別記号となります。

パーティションは整理整頓のために行う以外に、違うバージョンの Windows を入れたいとか、データの一部を他のパソコンと共有したい時などにも利用されます。
しかし普通はパーティションを変えるには「フォーマット」をしてデータを全て消去し、初期設定をやり直さなければなりません。
よって簡単に変更できるものではありません

しかしパソコンショップなどではパーティションを簡単に変えられるソフトが売られていますので、パーティションを分けたり、逆にまとめたい時などは、こういったソフトを利用するのが普通ですね。
パソコンの購入時に、パーティションを分割してくれるメーカーもあります。

なお、パソコンのメーカーの方の話によると・・・
パソコンの初心者の方からの質問で、「ハードディスクに C と D があるんですけど、D の方は使っていいんですか?」といったものが数多く寄せられるそうです。
もちろん C 以外の場所にも保存して構いません。 と言うか、もったいないので使いましょう!


【 HDD の取り付け 】

参考までに、簡単に HDD の取り付けについて説明しましょう。

HDD はケースの所定の場所(HDDベイ)にネジ止めします。
HDD は振動に弱いため、しっかりと固定しておく必要があります。
HDD ベイの場所はケースによって異なりますが、通常は前面の下部にあります。

その後、SATA のケーブルを、HDD とマザーボードの SATA のコネクタに繋げます。
また、電源ボックスに付いている SATA 用の電源ケーブルを HDD に差し込みます。
これだけです。 昔はもっと色々な作業が必要だったのですが・・・

Serial ATA になって簡単になりました。 ほぼ SATA と電源のコードを刺すだけですね。

ただ、そのハードディスクのパーティション分けをしたいとか、Windows をインストールしたいとかいう場合は、それらの作業を行わなければなりません。
また、旧型のハードディスクの場合は「IDEコネクタ」という部分に取り付ける必要があり、この時は「ジャンパー」と言う設定を行わなければなりません。
※もしこうした作業を行わなければならない方は、下記のページを参考にしてみて下さい。
(IDE接続の)古いHDDの取り付け方法のページ


【 おまけ:プレステ3のHDDの交換について 】

プレステ3のハードディスクは市販のものと交換することが可能です。
容量が少なくなって困っている時でも、内部のハードディスクを大容量のものに取り替える事が可能です。
この方法については下記のゲーム情報サイトなどで解説されていますので、そちらを参考にしてみて下さい。

ITmedia+DGames http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0611/11/news004.html
GAMEWATCH http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20061111/hdd.htm

対応のハードディスクは、2.5インチで SerialATA 規格の内蔵型ハードディスクです。
ただし、交換に関するトラブルはソニーでは対応してくれないので、自己責任で行うようにしましょう。


【 RAID について 】

RAID(レイド)」とは、複数のハードディスクを同時に使いスピードアップやバックアップを行う技術の事です。
HDD が複数必要ですが、HDD の価格が下がったこともあって徐々に一般化しています。
最近は、購入時に RAID を設定して貰えるパソコンショップも増えてきました。

RAIDには数種類ありますが、一般的に使われるのは下記の4つです。

RAID0
(ストライピング)
ひとつのデータを分割し、複数の HDD で同時に読み書きをする事によって、処理速度をアップさせる技術です。 ただし同じ容量の HDD が2つ必要。
処理速度はかなり向上しますが、片方が壊れたらもう一方のデータも読みこめなくなるため、データは全部パーになります。
また、2つの HDD のどちらかが壊れたらアウトという事は、その分データの破損率も上がります。
しかし HDD 2つでパソコンの速度向上を見込めるため、お得感があります。
RAID1
(ミラーリング)
ひとつのデータをそのまま複数の HDD に同時に書き込む方法で、つまりストライピングの逆。
データが常にバックアップされるので、もし片方の HDD が壊れても、もう一方があるので安心。
主に企業などで多用されている技術です。
2つ HDD があっても記憶容量が1つ分になってしまうので、個人では使い辛いです。
RAID0+1
RAID10
(ストライピング
+ミラーリング)
ストライピングとミラーリングを同時に両方行うもの。
RAID 0+1 と呼んでいる場合と、RAID 10 と呼んでいる場合があります。
データを分割して複数の HDD で読み書きする一方、そのデータを別の HDD にもコピーします。
その結果、合計4つの HDD が必要になると言う、とっても贅沢な技術です。
RAID5
(パリティ付き
  ストライピング)
分割したデータを複数の HDD に保存しながら、復元のための情報(パリティ)も保存していくもの。
もし1つの HDD が壊れても残った HDD に保存されている「パリティ」によってデータの復元を行えるので、速度と安全性が両立されていますが、普通のデータ以外にパリティも書き込みをしないといけないので、普通の RAID 0 よりも速度では劣ります。
最低3台の HDD が必要ですが、実際の記憶量は HDD の台数−1台分です。

現在は RAID によって速度アップを図るぐらいなら、SSD を使った方がマシという状況になっているので、家庭用のパソコンで RAID が使われる機会は少なくなっています。
一応、SSD も RAID にすると速くなるのですが、そこまでする人は普通いませんね。
しかし企業においては、データのバックアップのため、現在も一般的に使用されています。


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