○ 実機レビュー (2011年 春モデル、ノートPC)
        東芝 Dynabook T551 (3Dモデル) 

東芝様より、3D(立体視)映像対応の高性能型ノートパソコン「Dynabook T551/WDTBB」の貸出をして頂きました。
(店頭販売のものはモデル名が T551/D8BB ですが、製品自体は同じです)

東芝 dynabook T551/DTBBあまり知らない方も多いのですが、ノートパソコンはメーカーによって特徴・設計思想が大きく異なります
例えば NEC はパソコン初心者向けの映像重視のパソコンで、富士通は中高年向けの機能が多く取り入れられています。
ソニーはデザインや機能性を重視していて、パナソニックはビジネス向けの性能と携帯性を追求しています。

そして今回扱う東芝は、高性能重視のメーカーです。
パソコンの持つ処理速度、映像性能、記録容量、その他の多くの機能を不足なく盛り込んだハイスペックなノートパソコンを中心としています。
もちろん性能が高いほど価格は高くなり、ノートパソコンの場合は重量も増え、バッテリーの持続時間も短くなります。
ですからノートパソコンは一概に性能が高ければ良いと言うものではないのですが、東芝はそれでもノートパソコンにおける最高性能を目指しているメーカーだと言えますね。

今回レビューする Dynabook T551 は俗に「第二世代 Core i シリーズ」や「Sandy Bridge」と呼ばれる新型 CPU を搭載しています。
ノート用のこの CPU がどれだけの性能を持つのかについても比較・検証していきたいと思います。
なお、この新型 CPU には欠陥があり、2011年の2月から3月にかけて大規模なリコール(回収)騒ぎになってしまいましたが、現在は修正版が出回っていて、この T551/WDTBB も問題が修正されたパーツが使われています。

3D 立体視に対応しノートパソコンとしては上位クラスの映像表示性能を持つこのパソコンの「グラフィック能力」についても検証を行っています。


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 パソコンの概要

東芝 dynabook T551/DTBB東芝のノートパソコン Dynabook シリーズには、テレビの視聴にも対応した Qosmio(コスミオ)と、一般型のモデルである Satellite(サテライト)の2種類があるのですが、最近は Satellite の名称は省略されていることが多いようです。
今回レビューする dynabook T551 は Satellite(サテライト)の方になります。

また、以前は Qosmio が上位型と言えたのですが、現在は単なる「テレビチューナー内蔵型」の意味になっているようで、現行の Qosmio の多くは高いグラフィック機能を持つのに必要なビデオカード(グラフィックカード)が搭載されていません。
Dynabook T551 の 3D モデルは Qosmio ではありませんが、ビデオカード搭載型で CPU も上位のものが使われているので、パソコンの基本性能としてはこちらの方が上になります。

Dynabook T551 には立体視に対応した 3D モデルである WDTBB(店頭販売のものは D8BB)と、3D に対応していない一般モデルの上位型 W5(店頭販売のものは 58B)、さらに下位モデルの W4 が存在します。
このうち W4 は CPU が Core i5 という1つ下のクラスで、ビデオカードがないためグラフィック機能も低めです。

WDTBB と W5 はビデオカード GeForce GT 540M が搭載されています。
さらに CPU にはノートパソコン用としては最高クラスの Core i7 2630 QM が使用されており、一般の作業が快適にこなせるのはもちろん、他社のゲーミング(ゲーム用)ノート PC も凌駕するほどの性能を持ちます。

ただしノートパソコンで高性能を持つと言う事は、発熱が増すため冷却が問題になり、サイズが大きくなるため重量も増し、消費電力も大きくなるためバッテリーの持続時間も短くなることを意味します
実際、重量はバッテリー込みだと約 4kg になり、バッテリー駆動時間も標準使用で約 2.8 時間と、3時間未満です。
最近のノートパソコンとしてはかなりのヘビー級で、持ち歩いて使う用途には向きません。
基本的には据え置き型で、コンセントを繋げて使うものだと考えた方が良いでしょう。

今回お借りした「東芝 dynabook T551/WDTBB」のパーツ構成は以下の様になっていました。

OS Windows 7 Home Premium 64bit 版
サイズ 15.6 型ワイドディスプレイ、16:9 の横長仕様
CPU Core i7-2630 QM
(第2世代 Core i 、2.0 GHz(最大 2.9 GHz)、4コア/8スレッド)
メモリ DDR3 PC-10600 8GB
ビデオカード GeForce GT 540M (VRAM 1GB)
HDD 640GB HDD (東芝製 MK6465GSXN)

各項目の詳しい内容や性能検証は後述いたします。


実機レビュー



































 パソコンの外観と映像、3D 立体視(dynabook T551/WDTBB)

ノートパソコンは持ち運ぶこともあるので、外観も重要な要素ですね。
(まあ、このパソコンは頻繁に持ち運ぶのには向いていませんが・・・)

外観の様子は以下の通りです。

東芝 dynabook T551/DTBB 外観 東芝 dynabook T551/DTBB マットテクスチャ
サイズが横長なのでキーボードの広さは十分。
モニターの発色はかなり良いです。 この辺はさすが東芝。
天板のアップ。 ザラザラの模様が見て取れます
指紋が付きにくく、手触りが良いです。

天板や外回りなどにザラザラとした触感の「マットテクスチャ」と呼ばれる加工が施されているのが大きな特徴です。
このため光沢はありませんが、触れた感じはなかなか気持ちよく、指紋も付きにくくなっています。
本体が黒いと指紋が目立ちやすいのですが、このザラザラ加工によって汚れにくく、高級感のある仕上がりになっていますね。

15.6 型モニターの画面比率は横長の 16:9。 ブルーレイ・ハイビジョン映像の画面比と同じ割合です。
パソコンでこの画面だとかなり横長に感じるのですが、最近のノートパソコンはこれが一般化しています。
モニターの上部には高解像度の Web カメラも内蔵されています。

ノートパソコンとしては大きめの本体なので、キーボードも十分な大きさがあり、打ちにくさはありません。
キータッチは結構しっかりしていて、「カチッカチッ」と言う感触があります。 キーと言うよりはボタンと言った感じですね。
本体はかなり頑丈そうで、この辺りは国内大手メーカーなので安心感があります。
キーボードの周囲にもザラザラとした「マットテクスチャ加工」が施されています。

また、スピーカーに「harman/kardon ステレオスピーカー」という高品質なものが使われていて、それを誇示するためか harman/kardon の刻印もあります。
私はスピーカーには詳しくないので詳細は解らないのですが、アメリカのオーディオメーカーのようで、聴いた感じではノートパソコン特有の甲高い音質で低音はあまり響かないのですが、音はクリアな印象でした。
独自開発されたサラウンド機能や音質調整機能なども搭載されていて、映画/動画の視聴を考慮したパソコンですから、この辺はかなり力が入れられているようです。

側面の端子は以下の通りです。

東芝 dynabook T551/DTBB 右側面
右側面の様子。 ここは至って普通です。
ブルーレイドライブとイヤホン、USB が2つですね。
東芝 dynabook T551/DTBB 左側面
左側面の様子。 USB 3.0 と HDMI 端子が特徴的。
高性能パーツが使われているためか、通風口は大きめに取られています。

右側にはマイク&イヤホンジャックと、USB 2.0 が2つ、さらに DVD/ブルーレイドライブ。
左側には USB 2.0 と USB 3.0、テレビやモニターに繋げる HDMI 端子と D-Sub 15pin 端子、インターネット回線を繋げるイーサネット端子(LAN ポート)があります。

USB 3.0 は USB 2.0 の後継で、対応している機器を繋げるとより早くデータを送ることが出来ます。
USB 2.0 との互換性があるため、従来の USB 機器を繋げて使用する事も可能です。
HDMI 端子は東芝の対応型テレビ/ビデオに繋げる事で、動画の送受信が簡単に行える「レグザリンク・ダビング」という機能を使用することが出来るようです。
(この機能は無線 LAN を通しても使えるようです)


さて、このパソコンの大きな特徴は今流行りの「3D 立体視」です。
立体視する方法にはいくつかありますが、パソコンで一般的なものは「偏光フィルター方式」と「アクティブシャッター(液晶シャッター)方式」です。

偏光フィルター方式は、特定の光を通さない「偏光板」というものが入ったメガネを使う方法です。
右目用の映像はメガネの左側の偏光板では見えない光で映し、左目用の映像はメガネの右側の偏光板では見えない光で映します。
偏光板はそんなに高価ではないのでメガネが安いのが利点で、目も疲れにくいのですが、画面の半分を右目用、もう半分を左目用にするため、画質が劣化するのが難点です。
また、真正面からでないとまともに見えなくなります。

アクティブシャッター(液晶シャッター)方式はメガネの左右が高速で明滅するもので、右目用の映像が映っているときは左目を隠し、左目用の映像が映っているときは右目を隠すという方法です。
常に右目か左目のどちらかが目隠し状態なので、そのぶん画面が暗くなってしまい、色合いが悪くなるのが欠点です。
専用のメガネや対応したディスプレイが必要になるので価格も高くなります。

東芝 dynabook T551/DTBB 大航海を立体視中
下にあるのが 3D メガネ。
画面がブレて見えるが、メガネを通せば
立体視で見ることが出来る。

Dynabook T551/WDTBB で採用されているのは後述した「アクティブシャッター方式」で、そのため購入時に専用のメガネが付属されています。
通常、メガネと通信を行う「エミッター」と呼ばれる機器も付けなければならないのですが、T551/WDTBB には内蔵されています。

アクティブシャッター方式は慣れないと目が疲れるのが欠点ですが、画質が劣化しないので映画やゲームなどの動きの大きい映像には向いていると言われています。
色合いが悪くなるのも欠点ですが、東芝の独自技術によって色の劣化を抑える技術が導入されています

アクティブシャッター方式にはもう1つ、「リフレッシュレート」(画面を書き替える速さ、描画速度)が 120 Hz(毎秒 120 回)という、非常に高い性能が要求される難点があります。
これは右目用の画像を 60 Hz、左目用の画像を 60 Hz で映すためで、これ以下だと映像がチカチカしてしまいます。
一般のリフレッシュレートは 60 Hz(毎秒 60 回)で、それを両目で行うため 120 Hz が必要な訳ですね。
つまり非常に高性能なモニターが必要な訳ですが、Dynabook T551/WDTBB のモニターはそれに対応しています。

実際に見てみると、確かに以前に見た同方式の立体視映像よりも色合いが良かった気がします・・・
正確に見比べた訳ではないのですが、画質の良さは確かに感じますね

また、どちらかと言うと 3D 立体視の時より、普段の画質の綺麗さの方が目に付きました
パソコンの性能測定用のムービーや、いくつかのゲーム映像を動かしていた時に、非常にクリアな画質で発色も良く、綺麗な映像なのを実感できました。
この辺りは家庭用のテレビやビデオの開発も行っている東芝の強みと言えそうです。
また、画面のリフレッシュレートの高さも影響していたかもしれません。


 性能の検証(Core i7-2630 QM、GeForce GT 540M)

ここからは性能の検証・解説を行いたいと思います。

Dynabook T551/WDTBB はノートパソコン用の新型 CPU の上位型「Core i7 2630 QM」と、ノート用のビデオカードとしては上位の「GeForce GT 540M」が搭載されています。
これだけあれば多くの作業を早く処理することが可能で、さらに 3D グラフィックのゲームをプレイする事も出来ます。

では実際にどの程度の性能を持っているのか? 以下はパソコンの性能を測定するソフト PCmark 05 で調べた結果です。
比較対象として他のパソコンの性能も掲載しています。

ツクモ G-GEAR GA7J-B23
2010年 夏モデル
HP Pavilion s5450jp
2010年 夏モデル
ドスパラ Galleria HG
2009年 冬モデル
東芝 dynabook T551/WDTBB
2011年 春モデル
CPU Core i5 760
(2.8GHz、コア4つ)
Core i5 650
(3.2GHz、コア2つ)
Core i7 860
(2.8GHz、コア4つ)
Core i7 2630 QM
(2GHz、コア4つ)
メモリ DDR3 4GB DDR3 4GB DDR3 4GB DDR3 8GB
VGA GeForce GTS 250 GeForce GT 315 GeForce GTS 250 GeForce GT 540M
ツクモ G-GEAR GA7J-B23/S Pavilion Desktop PC s5450jp 東芝 dynabook T551/DTBB

比較対象のパソコンはすべてノートパソコンではなく、普通のデスクトップパソコンです。
そのためノートパソコンである Dynabook T551/WDTBB は不利なのですが・・・ 他のノートの検証結果がないので、ご了承下さい。
まあ「デスクトップパソコンと比較できるほどのノートパソコンなんだ」と思って貰えればと思います。

今回計測した Core i7 2630 QMCPU のスコア(性能値)は 9405 でした。
これは他と見比べると、従来のデスクトップ用の CPU の中間型「Core i5」とほぼ同等と言えます。
もっとも普及していたデスクトップ用 CPU の Core i7 870 よりは下ですが、Core i3Core i5 の初期型よりは上です。

ただ、この計測で使った PCmark 05 というソフトは、同時に4つの作業(4スレッド処理)しか行えません。
Core i5 は同時に作業できる数が4つですが、Core i7 は同時に8つの作業を行えるので、実際の性能は Core i7 2630 QM の方が上と言えます。

第二世代のノートパソコン用の Core i7 は、デスクトップ用の Core i7 には及びませんが、従来のデスクトップ用 Core i5 よりはやや上だと考えて良さそうですね。


また、以下は常に最大の処理数でテストを行う CINEBENCH(R11.5) というソフトで計測した結果をグラフにしたものです。

Core i7 970 3.2Ghz x 6 (12) 8.24
Core i7 960 3.2Ghz x 4 (8) 5.48
Core i7 920 2.6GHz x 4 (8) 4.75
Core i7 870 2.9GHz x 4 (8) 5.49
Core i7 860 2.8GHz x 4 (8) 5.05
Core i7 2630 QM 2GHz x 4 (8) 4.95
Core i5 760 2.8GHz x 4 3.71
Core i5 650 3.3GHz x 2 (4) 2.90
Core i3 530 2.9GHz x 2 (4) 2.45
Core 2 Quad Q9650 3.0GHz x 4 3.65
Core 2 Duo E8400 3.0GHz x 2 1.80

ここでの Core i7 2630 QM のスコアは 4.95
これは Core i7 860 とほぼ同等です。 同時に処理できる数が多いほど、新型 CPU はその性能を発揮できるのが解りますね。
多数の処理を同時に行うケースでは、ノートパソコン用の第二世代 Core i7 は、デスクトップパソコン用の Core i7 800 シリーズに匹敵するぐらいの性能になるようです。

実際の用途では、「常に最大数の処理を行い続ける」という事はまずないので、上記の2つの測定の中間ぐらいの評価になると思えばいいでしょう。
いずれにせよ、ノートパソコンでありながら、昨年の高性能型のデスクトップパソコンに並ぶ処理性能を持っているのが解ります。


ただ、使っていてやや気になったのは・・・ ハードディスク(HDD)のファイルの読み込み速度がやや遅く感じること。
ソフトウェアの動作は速いのですが、それを起動する時の速度はあまり速くないのです。
先の PCmark 05 の測定でも、dynabook T551 は HDD の速度を示すスコアが低めになっていました。

そこで、HDD の速度を計測するソフト Crystal Disk Mark でチェックを行ってみました。 結果は以下の通りです。

dynabook T551 の HDD スコア 当方で使っているデスクトップ PC のスコア

左が dynabook T551 の HDD の速度、右は私が普段使っている2年前に購入したパソコンの HDD の速度です。
見てのように2年前のパソコンのスコアよりも全体的に低い数値になっています。

これは dynabook T551 で使われている HDD の回転速度が、一般的なデスクトップパソコン用 HDD の 7200 rmp より遅い、5400 rmp であるためのようです。
この 5400 rmp と言うのはノートパソコンでは一般的で、決して性能が低い訳ではありません。
ノートパソコンは発熱や耐久性を重視しなければならないため、あえて回転数の遅い安定性の高い HDD が使われるのが普通です。
また、このパソコンに使われている HDD (MK6465GSX)は市販もされているもので、評判は悪くありません。

ただ、このパソコンは上位の新型 CPU が使われた、かなり処理能力の高いパソコンです。
そのため HDD があまり速くないことが、ややボトルネック(足かせ)になっている印象は受けてしまいますね。
まあ、ここはノートパソコンである以上、仕方がない点ではあるのですが・・・


一方、グラフィックの性能、具体的には「3D グラフィックを使うソフトやゲームを動かした時に、どれだけ快適に動くか」を調べたものは以下になります。
こちらも比較対象として他のパソコンを併記していますが、他のパソコンはすべてデスクトップ型なのでご了承下さい。
今回検証している dynabook T551/WDTBB は一番右です。

東芝 dynabook T551/DTBB ベンチマーク

※3D mark 06 は世界標準と言える 3D グラフィック性能の測定ソフトです。
大航海時代 Online は 2D(平面)グラフィックの描画速度もスコアに影響する特徴があります。
目安として、大航海時代 Online は 300 以上、FFXI は 4000 以上、モンスターハンターは 3500 以上、バイオハザード5は 60 以上で快適です。
FFXIV は 1500 以上が最低限のラインで、2500 以上で標準動作、4500 以上で快適動作です。

グラフィックの性能はビデオカード(グラフィックカード)でほぼ決まり、CPU の性能が補助的に影響します。
能力的には、dynabook T551 に搭載されている GeForce 540M は、GeForce GT 220 より上、GeForce GTS 250 より下、という感じですね。

大航海時代 Online などの動作の軽いゲームや、FFXI などの古い 3D グラフィックのゲームは、非常に快適に動作する性能と言えます。
モンスターハンターのような最近の 3D グラフィックが使われたゲームも快適に動作する範囲で、バイオハザード5も問題なくプレイ出来る性能です。

非常に高い性能が要求されることで有名な FFXIV(ファイナルファンタジー14)は、スコア 1500 が最低限必要で、2000 だと動作可能ですが負荷によっては重くなります。
dynabook T551 (GeForce 540M)のスコアは 1830 なので、「プレイ出来ない事はないけど、全体的に重くなる」 というぐらいになります。
実際にデモを見た限りでは、普通に動いてはいるけど、キャラクターが多く出る場面ではカク付きが目立ちました。
ただ、「ノートでも FFXIV が相応の速度で動いている」というのは、結構すごい事ではあります。

全体としては、大半のゲームは動作可能だと言えますね。
ゲームの動作に関して詳しく知りたい方は、3D グラフィックのゲームをやるためのパソコンアドバイス のページもご覧下さい。


立体視なお、このパソコンは「立体視」が出来るのがウリですから、当然ゲームも立体で見てみたくなりますね。
しかし立体視映像はパソコンにかなりの負荷がかかり、3D グラフィックのゲームも同様にパソコンに大きな負荷をかけますから、動作はどうしても重くなります
画像や映像を立体視するのとは訳が違います。

実際に試してみたところ、モンスターハンターでスコアは 5140 から 2200 まで下がりました
モンスターハンターは快適動作に 3500 が必要ですから、その数値を下回ってしまいます。
ただ、2200 でもやや重くなりますが見れないほどではなく、そして立体視だと迫力やリアル感は確かにありますね。
やや軽めのゲームであれば、立体視で楽しむ事は十分に可能でしょう。

しかし実際にどの程度まで立体に見えるかはソフトによります。 また正常に動作しないものもあるのでご注意下さい。
なお、dynabook T551/WDTBB には 3D の映像がより立体的に見える東芝の独自機能が搭載されているようです。




以上、東芝の 3D 立体視対応ハイスペックノートパソコン Dynabook T551/WDTBB のレビューでした。

最初に述べたようにノートパソコンは性能が高いほど、本体が大きくなり重量も増すため、持ち運びには不便で、バッテリーも早く消耗します。
そのため Dynabook T551 はノートパソコンですが持ち歩いてビジネスに使うようなものではなく、あくまで据え置きで使うパソコンと言えます。
こうした携帯性よりも性能を重視したノートパソコンは数が少なく、国内でこのタイプを作っているのは東芝と富士通ぐらいでしょう。
中小メーカーならゲーム向けの高性能ノートPCを作っているところもありますが、ノートパソコンは大手メーカー製の方が耐久力や機能性などの面で安心出来るというのがあります。

ノートパソコンとしてはあまり一般的なタイプではありませんが、しかし東芝はそんな高性能ノートを追求し続けていたメーカーです。
高性能なパソコンが欲しい。 でもノートが欲しいんだ。 デスクトップは嫌なんだ」 と言う人は、意外に多いです。
そんな人が選ぶのであれば Dynabook は第一候補となるでしょう。

とは言え、実は Dynabook シリーズも、少し前はビデオカード搭載型のモデルが多かったのですが、最近はテレビ/映像視聴型の AV パソコンや、携帯性重視のビジネスモデルに流れつつあります。
Dynabook らしい「高性能・重量級のノートPC」は、2011年春の時点ではこの T551 の3D/上位モデルしかありません・・・
しかし似たようなパソコンばかりでなく、こうした尖った特徴を持つパソコンも残っていて欲しいものですね。

(販売価格はキャンペーンや時期・構成などで変動します。 下記リンク先でご確認下さい)

東芝 dynabook T551/D8B 東芝 dynabook T551/WDTBB
※上記リンクは東芝の dynabook 専用ページに移動します。

・店頭販売用は WDTBB ではなく D8BB になっています
・3D 立体視映像に対応したノートパソコンで、立体視用メガネ付属です
・テレビチューナーは内蔵されていません。 テレビ視聴型は Qosmio です
・15.8 インチ、ノートパソコンとしては大型です
・新型 CPU の欠陥問題は修正されています

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