○ 実機レビュー (2009秋モデル)
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同等の旧製品 | 性能 | 一般販売 | |
GeForce GT 210 | GeForce 9400 | 低い・安い | ない |
GeForce GT 220 | GeForce 9600 | 中間 | ない |
GeForce GT 230 | GeForce 9600 GT | 中の上 | ない |
GeForce GTS 250 | GeForce 9800 | 高い | あり |
グラフィックカード(ビデオカード)は、GeForce GT 220 というものが使われています。
この GeForce GT 200 シリーズは価格の安いコストパフォーマンス重視型ですが、今年の春まで主流だった GeForce 9000 シリーズの後継型であり、決して性能は低くありません。
GeForce GT 220 は性能的には中間型と言えます。
(GeForce 9000 シリーズで言うと GeForce 9600 という製品と同等です)
しかし内部の設計が新型になっているため、旧製品よりも高い性能を持ちます。
(当初、「GeForce GT シリーズは GeForce 9000 を改名したもの」と表記していましたが、改名したものは GeForce GTS
250、及び GeForce GT 100 シリーズであり、GeForce GT 200 シリーズは新設計の新型でした。 ここで訂正させて頂きます。
<(_ _)>)
注文時に GeForce GT 230(GeForce 9600 の上位型と同等)、GeForce GTS 250(GeForce 9800 と同じ)も選択可能です。
今年の春までは、GeForce 9000 シリーズが上位クラスの高性能型ビデオカードでした。
しかし 2009 年に入って GeForce GTX という最新型のビデオカードの普及が本格的に始まっており、そのため1つ古い型となった 9000
シリーズは GT や GTS という新型に置き換えられ、これらが価格を下げた低価格モデルとして売られるようになりました。
しかし去年までは、9000 シリーズは上位クラスのビデオカードだったのです。 性能的には十分に高性能です!
その後継型が安価になったのですから、費用対性能で言うと非常にお得だと言えます。
なお、今回 HP 様から送って頂いた実機は、メモリが 4G に増設された構成になっていました。
よって検証は以下で行っています。
CPU | : | Phenom II X4 810 (2.6GHz、4コア) |
メモリ | : | 4GB (DDR3-1066) |
ハードディスク | : | 320GB (製品名は ST3320813AS) |
グラフィック | : | GeForce GT 220 (GeForce 9600 と同クラス) |
お値段はこれで 約7万6千円 です。 10万円切ってます!
ハードディスクを 1TB(1000GB) に増設しても 8万3千円 ぐらい。 送料含めても 9万円 いきません。
エントリーモデル(ローエンドモデル)を称するなら、一般的に 10 万円を切ってないといけないので、価格としてはこのぐらいでしょうか。
Windows は Vista のみですが 32bit 版 と 64bit 版を選択可能で、新型の Windows 7 が発売された後の無償アップグレードキャンペーンも行われています。
※ちなみに、テレビも見れる「ダブル地デジモデル」にして、メモリ 4G で HDD 1TB という一般的(だと思う)構成にした場合、10万円を少し超えてしまいます。
今回送って頂いたのは本当は地デジモデルなのですが、通常のモデルと同じように検証しています。
では、この値段のパソコンで、実際の性能はどのぐらい発揮できるのか・・・
この点を見てみたいと思います。
以下のグラフは、パソコンの性能測定ソフト(ベンチマークソフト)「CrystalMark 2004」による結果です。
比較対象として他のパソコンの測定結果と並べて表記します。
東芝製 Qosmio F40W 2007年秋に発売 ・CPU: Core 2 Duo T7500 (2.2GHz、デュアルコア) ・メモリ: DDR2-667 2GB ・VGA: GeForce 8600M GT ・HDD: 250GB、7200 rpm ※ノートパソコンです |
HP製 Pavilion e9160 jp 2009年秋モデル ・CPU: Phenom II X4 810 (2.6GHz、クアッドコア) ・メモリ: DDR3-1066 4GB ・VGA: GeForce GT 220 ・HDD: 320GB、7200 rpm ※今回のレビューPCです |
HP製 Pavilion m9580 jp 2009年春モデル ・CPU: Core 2 Quad Q9550 (2.83GHz、クアッドコア) ・メモリ: DDR2-800 4GB ・VGA: GeForce 9800 GT ・HDD: 640GBx2、7200 rpm ※HDD は RAID 0 です |
パソコン工房 GS9 2009年、だいぶカスタマイズ ・CPU: Core i7 950 (3.06GHz、クアッドコア) ・メモリ: DDR3-1333 6GB ・VGA: GeForce GTX 295 ・HDD: 1TBx2、7200 rpm ※VGA はコアが2つのものです |
価格 20 万円以上 | 価格 8万円前後 | 価格 13万円前後 | 価格 23万円程 |
ご覧の通り、e9160 はコストパフォーマンス重視型だけあって、最高クラスの性能ではない反面、価格の安さの割には全体的に高い点数なのが解ります。
CPU の 「Phenom II X4 810」 は、Phenom II X4 というシリーズの CPU の中では低価格・低性能な部類に入ります。
しかし以前の一般的な CPU である 「Core 2 Duo」 と比べると、大きく勝っているのが解りますね。
さすがに Core 2 Quad や Core i7 という昨今の高性能型に比べると劣りますが、コストパフォーマンス重視の性能ですし、なかなか数値では健闘していると言えます。
(CPU の種類についてはこちらで解説しています)
メモリの速度は、メモリの種類が 「DDR3」 という新型になっている分、高速化しています。
CPU の Phenom II X4 810 は、低価格型ですが新型であり、最新のメモリを使えるのが特徴で、その点が数値にも出ています。
また、DDR3 メモリは今年の春までお値段が高く、低価格のパソコンには使われなかったのですが・・・
昨今、急速に普及したことで、一気に値下がりしました。 DDR3 が使われているのは、それも影響がありそうですね。
ハードディスク(HDD)は昨今の一般的な速度でしょうか。
グラフィック性能は、GeForce GT 220 が GeForce 9600 というグラフィックカードと同等であるため、春モデルに使われている GeForce 9800 には劣っています。
ただ、これでもゲームをやるには十分な性能と言えます。
GeForce 9600 は、昨年までは高性能モデルの1つとして知られていましたからね。
そして実際に、これでゲームをやると、どのぐらい快適なのか・・・
各種のゲームのベンチマークソフト(速度・快適さの測定ソフト)で、そのスコアを調べてみました。
スコアが高いほど、そのゲームが快適にプレイ出来ます。
各ゲームのベンチマーク測定 (設定はデフォルトです) |
HP製 Pavilion e9160 2009年秋モデル ・CPU: Phenom II X4 810 (2.6GHz、クアッドコア) ・メモリ: DDR3-1066 4GB ・VGA: GeForce GT 220 ・HDD: ふつう ・価格8万円前後 |
HP製 Pavilion m9690 2009年夏モデル ・CPU: Core i7 940 (2.93GHz、クアッドコア) ・メモリ: DDR3-1066 6GB ・VGA: RADEON 4850 ・HDD: RAID 0 ・価格15万円前後 |
パソコン工房 GS9 2009年 カスタマイズ ・CPU: Core i7 950 (3.06GHz、クアッドコア) ・メモリ: DDR3-1333 6GB ・VGA: GeForce GTX 295 ・HDD: ふつう ・価格23万円ほど |
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大航海時代 Online | 2210 | 2030 | 3520 | |
FFXI(ファイナルファンタジーXI) | LOW | 10200 | 10800 | 11850 |
HIGH | 8050 | -- | 10250 | |
モンスターハンター・フロンティア | 3500 | 12200 | 17550 | |
ベンチマークソフト 3D mark 06 | 総合 | 6950 | 12800 | 19250 |
CPU | 3450 | -- | 5500 | |
(信長の野望 Online) | (352) | -- | (420) |
※3D mark 06 はゲームではありませんが、最も一般的に使われる測定ソフトなのでリストに含めています。
大航海時代 Online はノーマル、FFXI やモンスターハンターも初期設定のままでの測定を行っています。
目安として、大航海時代 Online は 300 以上で快適、FFXI は 4000 以上で快適、モンスターハンターは 3500 以上で快適です。
信長の野望 Online のベンチソフトはもう古いので、最近の性能を十分に測定できません。 あくまで参考程度にして下さい。
未測定のものもありますが・・・ ご了承下さい。
測定対象の他のパソコンが高性能なものばかりなので、ちょっと比較し辛いと思いますが、とにかく「大航海時代 Online」と「FFXI」の測定結果から、今年の春に発売された15万円クラスの夏モデル「m9690」と比較しても、大きな差がないことが解ると思います。
これで8万円と、ほぼ半額なのですから・・・ 時代は変わったものです。
この半年の間に DDR3 メモリが急に値下がりし、最新で高性能型の CPU と ビデオカード が登場したことで1つ前の型になったビデオカードや中間性能型の
CPU の価格が大幅に下落したことが、この結果に繋がっていると言えます。
ただし、1つだけ解せないのが、e9160 のモンスターハンターフロンティアの測定結果。
性能に対して、スコアが異様に低いのです。 この性能なら低くても 5000 以上は出なければおかしいのですが・・・
何かのエラーかと思いましたが、何度やっても 3400〜3500 ぐらいの結果です。
調べてみたところ、どうやらモンスターハンターフロンティアは Phenom II の低価格型との相性が悪いようです。
Phenom II X3 というタイプでも、同様に性能は高いはずなのに、スコアが全然上がらないようです。
Phenom II X4 の上位型(型番が 900 番台)なら、この症状は起きない模様です。
Phenom の初期型には欠陥があり、想定された性能を発揮できなかった不具合がありました。
その後、それは改良されたのですが、どうもこの結果を見ると、その時のことを思い出さずにはいられません・・・
モンスターハンターフロンティアはスコアが 3500 以上あれば高画質でも快適に遊べるので、ゲームをやる上で問題はないのですが、モンスターハンターフロンティアに限っては「あまり得意な方ではない」とは言えそうです。
※ CPU はパーツ選択(BTO)で 「Phenom II X4 925」 にも変更可能です。
1万円ほど高くなりますが、おそらくこちらならモンスターハンターフロンティアが苦手という事は無いと思います。
ただし、実際に試した訳ではないので、確証はありませんが・・・
ここからはパソコンの外観とケースについてご紹介します。
パソコンのケースがどうなっているかは、実際の使用感にも繋がってきますからね。
以前レビューした m9580 や m9690 とほぼ同じケースなので、それらの説明とダブっている部分もありますのでご了承下さい。
ただ、ケースは以前のものと比べると、若干マイナーチェンジされています。
まずは前面パネルの内容。
本体の下部左側のカバー内に USB 2.0 のポートと、マイク&イヤホン 端子が1つ。
USB は、SD カードなどを入れられる「メディアカードリーダー」の部分にも2つ付けられていますので、前面には合計3つあります。
このケースの特徴は、拡張 HDD を入れられるスペースが用意されていること。
右側下部の扉を開けると開口部があり、ここは拡張 HDD スロットとなっています。
ここに専用の HDD ドライブ(パーソナルメディアドライブ)をガチャっと差し込むと、そのまま容量が増設され、この HDD ドライブは外付け HDD として持ち出し、他のパソコンとUSB 接続する事が可能になっています。
要するに、「外付け HDD を内蔵してしまおう!」 という事。
さらに前面の中央部にも着脱式の「ポケットメディアドライブ」というのを差し込めるようになっていて、これも USB 接続も可能な外付けの HDDであり、250 GB などの容量があります。
日本HPさんは「ゲームも出来るような高性能モデルを使う人は、他にも多目的な使い方をする」と考えておられるそうで、そのためこうした前面からアクセスできる増設スロットが用意されているそうです。
また、これらの機能を生かすため、前面パネルに「イージーバックアップ」というボタンが付いていて、これを押すと設定しておいた種類のファイルを自動的にバックアップしてくれる機能が付いています。
イージーバックアップはボタンを押すと右のような案内画面が出て説明してくれるので、迷う事はありません。
e9160 はエントリーモデル(ローエンドモデル)であり、低価格なパソコンとなっていますが、ケース自体は e9000 シリーズならすべて同じなので、この辺りの機能は高価格型と同様に使える模様です。
日本HP Pavilion Desktop PC シリーズ ※Pavilion e9160jp はすでに後継モデルが登場しているため、リンクは Pavilion シリーズのトップページに移動します。 (e9160 の後継モデルは e9260 になります) ・OS は 32bit / 64bit の選択が可能 ・ミドルサイズデスクトップ、他社の同クラス PC よりも小さめです ・カスタムモデル/ダブル地デジモデル ・e9000 シリーズには廉価型、中間型、高価格型の3タイプがあり ・Phenom II などの AMD モデルあり |