○ 実機レビュー (2010年 夏モデル)
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パソコンの概要と外観、内部構造 |
「HP Pavilion HPE290jp」は HP さんのデスクトップパソコン Pavilion シリーズ の高性能型モデルです。
具体的には、現在もっとも性能が高い CPU である「Core i7 900 シリーズ」を使えるマザーボードが搭載されたモデルです。
最近はやや価格を抑えた新型の CPU 「Core i7 800 シリーズ」や「Core i5」などが主流になりつつあるのですが、最近になって
HPE290jp は CPU に最高クラスのものを使用できますが、グラフィックカード(ビデオカード)は最上位クラスのものは使えません。
使用できるのは GeForce GTX 260 というモデルが最高で、レベル的には
しかしこれ以上のビデオカードは価格がかなり高いので、「一般的な価格で高性能を求める」というのを考えると、もっとも優れたビデオカードの1つと言えます。
外観は前面に光沢があるパネルが使われており、外周には赤いラインの縁取りがあります。
この赤いラインが外見のインパクトと言えますね。
HP さんのパソコンはデザインに関しては、他のメーカーと比べてもかなり「高級感」がある方だと言えます。
また HP のパソコンの特徴として、本体のサイズが一回り小さいというのがあります。
一般のパソコンは横幅が約 20〜25 cm、縦幅が約 40〜45 cm、奥行きは約 50〜55 cm が一般的ですが、HPE290jp は横幅が約
18 cm、縦幅は 40 cm、奥行きは 43 cm ほどしかありません。
よって設置のしやすいパソコンと言えますね。
前面には計3つの USB ポートとカードリーダーの他に、「ポケットメディアドライブ」と呼ばれる内蔵できる外付け HDD (ハードディスク)の挿入口があります。
裏側には4つの USB 端子の他に、光デジタルオーディオ端子、ビデオカメラなどで使う IEEE 1394 端子、そして新型の外付け HDD 用の端子である eSATA が2つあります。
eSATA はないパソコンも多いのですが、2つも用意されているので、大容量の外付け HDD を使いたい人には便利でしょう。
内部と裏側の様子は以下のようになっています。
大きな特徴として、このパソコンはマザーボードが上下逆に取り付けられています。
これは本体の設計に合わせたエアフロー(通気性)を確保すると同時に、本体を小さくまとめるための工夫のようです。
よって CPU やメモリは下側にあります。 側面の板も正面から見て左側が外れるのではなく、右側が外れます。
HDD(ハードディスクドライブ)は縦向きに入れるようになっていて、CPU やメモリに干渉しないようになっています。
普通のパソコンとはかなり異なる変わった構造ですが、この構造だからこそ一回り小さい本体が実現できていると言えますね。
ビデオカードの近くには拡張カードスロット(PCI Express スロット)が1つありますが、「ダブル地デジモデル」にした場合、ここに地デジチューナーが付くので空きはありません。
ただ、このクラスのパソコンで発注時に「地デジチューナー」を最初から付属出来るパソコンは多くありません。
HP さんは地デジチューナーとテレビ/ビデオ視聴用のソフトウェアを自社開発していて、ケースに合わせた地デジチューナーを作っているため、このように最初から地デジを内蔵することが可能になっていると言えます。
なお、電源ユニットや CPU ファンも HP で発注されたオリジナルで、市販品ではありません。
今回お借りしたパソコンのパーツ構成は以下の様になっていました。
OS | Windows 7 Home Premium 64bit 版 |
CPU | Core i7 980X EE |
メモリ | DDR3 12GB (2GB×6) |
ビデオカード | GeForce GTX 260 |
HDD | 2TB (1000GB×2) |
マザーボード | X58 チップセット |
電源 | 460W 電源 |
価格は約 27 万円の超高額構成! でも、そのうちの約 10 万円は超高性能 CPU 「Core i7 X980 EE」の分ですね。
CPU を一般レベルのものにすれば 20 万円以下になります。
それでも高額な構成と言えますが・・・ ケースや用途に合わせたもっと低額な構成にすることも可能です。
この辺りのパーツ構成と価格帯については後述いたします。
性能の検証(HP Pavilion HPE290jp、及び Core i7 980X Extreme Edition) |
HP Pavilion s5450jp 2010年 夏スリムモデル |
ドスパラ Galleria HG 2009年 冬モデル |
パソコン工房 GS9 2009年 夏モデル |
HP Pavilion HPE 290jp 2010年 夏モデル |
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CPU | Core i5 650 (3.2GHz、コア2つ) |
Core i7 860 (2.8GHz、コア4つ) |
Core i7 950 (3.06GHz、コア4つ) |
Core i7 980X EE (3.33GHz、コア6つ) |
メモリ | DDR3 4GB | DDR3 4GB | DDR3 6GB | DDR3 12GB |
VGA | GeForce GT315 | GeForce GTS 250 | GeForce GTX 295 | GeForce GTX 260 |
Core i7 980X EE | 3.3GHz x 6 | 11381 | |
Core i7 950 | 3.2Ghz x 4 | 10536 | |
Core i7 920 | 2.6GHz x 4 | 9304 | |
Core i7 860 | 2.8GHz x 4 | 10130 | |
Core i5 750 | 2.6GHz x 4 | 9460 | |
Core i5 650 | 3.3GHz x 2 | 9026 | |
Core i3 530 | 2.9GHz x 2 | 7820 | |
Core 2 Quad Q9650 | 3.0GHz x 4 | 9528 | |
Core 2 Duo E8400 | 3.0GHz x 2 | 7460 |
Core i7 980X EE | 3.3GHz x 6 | 8.71 | |
Core i7 960 | 3.2Ghz x 4 | 5.48 | |
Core i7 920 | 2.6GHz x 4 | 4.75 | |
Core i7 860 | 2.8GHz x 4 | 5.05 | |
Core i5 750 | 2.6GHz x 4 | 3.60 | |
Core i5 650 | 3.3GHz x 2 | 2.90 | |
Core i3 530 | 2.9GHz x 2 | 2.45 | |
Core 2 Quad Q9650 | 3.0GHz x 4 | 3.65 | |
Core 2 Duo E8400 | 3.0GHz x 2 | 1.80 | |
Phenom II X6 1090T | 3.2GHz x 6 | 5.60 | |
Phenom II X4 965 | 3.4GHz x 4 | 4.00 |
性能の検証(HP Pavilion HPE290jp のゲーム/3D グラフィックの実用性能 ) |
※3D mark 06 はゲームではありませんが、世界標準と言える 3D グラフィック性能の測定ソフトです。
3D mark Vantage は最新の標準的な測定ソフトですが、スコアの差やブレが大きめに出るので目安程度にして下さい。
大航海時代 Online はノーマル測定です。 このソフトは 2D(平面)グラフィックの描画速度もスコアに影響する特徴があります。
どのベンチマークソフトも特に表記がない限り標準設定のままで測定を行っています。
目安として、大航海時代 Online は 300 以上で快適、FFXI は 4000 以上で快適、モンスターハンターは 3500 以上で快適、バイオハザードは
60 以上で快適です。
今回測定した HPE 290jp は、世界標準と言える 3Dmark 06 や 3Dmark Vantage での測定が出来ませんでした。
3Dmark 06 が動かなかったのは初めての経験で、こういう事例を聞いたこともありません。
それだけ Core i7 980X EE がまったく新しいタイプの CPU だという事ですね・・・
そして注目の FFXIV のベンチマーク(性能測定)の結果ですが・・・ 3200 というスコアが出ています。
FFXIV のベンチマークのスコアの目安は以下の様になっています。
3200 と言う事は、「やや快適」の範囲内だと言えますね。
推奨パソコンなのに「やや」なのか、と思うかもしれませんが、FFXIV のベンチマークのスコアは将来を見越して設定されているようで、現在存在している市販のパソコンでは「とても快適」や「非常に快適」などの条件を満たすものはほとんど存在しません。
とりあえず、普通にゲームが楽しめるレベルと思って良いでしょう。
ただ 3D グラフィックのゲームをプレイするという点から見ると、HPE290jp は決して高スペックとは言えません。
グラフィック機能(ビデオカード)の GeForce GTX 260 は「中の上」クラスの製品であり、ここがゲームに一番関係するポイントなので、ゲームでの性能も中クラスと言えます。
ただビデオカードは高性能なものほど高いので、GTX 260 なら価格も中程度で済みますけどね。
なお、FFXIV のベンチマークソフトは、以下の様な特徴を持っています。
3D グラフィックのゲームに必要な性能については、こちらのページで詳しく解説しています。
HP Pavilion HP290jp のパーツ構成と価格 |
・Windows7 の 64bit 版のみ。 ・Home Premium / Professional / Ultimate を選択。 ※Home Premium だとメモリは 12GB まで。 |
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・Core i7 930 (2.8GHz、4コア) ・Core i7 960 (3.2GHz、4コア) ・Core i7 980X Extreme Edition (3.3GHz、6コア) ※どれも今年公開された新型です。 |
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・GeForce GT320 (VRAM 1GB) ・GeForce GT230 (VRAM 1.5GB) ・RADEON HD 5570 (VRAM 1GB) ・RADEON HD 5770 (VRAM 1GB) ・GeForce GTX 260 (VRAM 1.8GB) ※FFXIV 推奨モデルは GeForce GTX 260 限定。 |
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メモリの種類は DDR3、PC3-10600(昨今の一般的なタイプ) 6GB、9GB、12GB、18GB、24GB を選択可能。 ※どの組み合わせでもトリプルチャネルで使用可能。 |
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500GB、1TB、1.5TB、2TB の HDD を2台まで内蔵可能。 RAID に対応可能。 |
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・マザーボードのチップセットは X58 ・CD/DVD ドライブはブルーレイドライブに変更可能 ・地デジチューナー搭載モデルあり ・サウンドカードの増設可能 |
・日本HP Pavilion Desktop PC シリーズ ※すでに後継モデルが登場しているため、リンクは HP Pavilion シリーズのトップページに移動します。 ・CPU は Core i7 900 シリーズ ・FFXIV 動作推奨認定モデルは GeForce GTX 260 搭載のみ ・構成の幅が広いカスタムモデル、ダブル地デジモデルあり ・Core i7 800 シリーズ / Core i5 搭載の HPE280 もあり ・AMD CPU で低価格構成の HPE 260 もあり |
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