○ 実機レビュー (2014年 春モデル、デスクトップPC)
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15.6 型のフル HD 非光沢液晶を持つ、高性能ビデオカードを搭載したノートパソコンです。 ほぼ同じ内容のパソコンが普通の「ノートパソコン」の「GTX 870M 搭載ノート」というカテゴリでも売られていて、型番が少し異なるのですが(一方は 15GSX8050、もう一方は 15X8050)、価格や構成に違いはないようです。(どちらも通常価格は
142,980 円)
構成は注文時のカスタマイズ(BTO)で変更可能で、SSD を「追加」することも出来ます。 |
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PC ショップ系のノートパソコンは質素な外観である場合が多く、これも派手ではないのですが、天板にはザラザラした触り心地の良い加工が施されています。 一方、キーボード回りはシンプルで、あまり装飾はありません。 そしてこのパソコンで特筆すべきなのは、キーボードの使い勝手。 キーピッチ(間隔)は約 18 mm で、普通のデスクトップパソコンとほぼ同じ。 私は最近、ノートパソコンは軽量薄型のウルトラブックばかり見ていて、キーピッチやキーストロークが十分でない製品が多かったため、余計にこのパソコンのキーボードの良さを感じました。
右側面には CD/DVD ドライブと USB(2.0)端子が1つ、イヤホン/マイク/スピーカーのジャック。 また底面にはスピーカーが付いているのですが、この品質がなかなか良いです。 サウンドの設定を行うソフトウェアもインストールされていて、スピーカーやヘッドホンの音質を調整可能になっています。 また、このパソコンには「CONTROL CENTER」と呼ばれる独自のソフトウェアが入っており、パソコンの駆動設定を簡単に変えられるようになっています。 例えば「静音」や「省電力」にすると、パワーを控えて発熱やバッテリーの消耗を抑えるモードになります。 この設定は電源の有無を検知して自動で切り替わるので、特に何もしなくてもコンセントが入っていればフルパワーになり、抜けば節電モードになるのですが、任意に変えられるのは用途によってはありがたいですね。 また、このソフトを使ってミスタッチが煩わしい Windows キーの無効化や、CPU ファンの速度の最大化、ヘッドフォンの音質の簡易変更なども行えます。 |
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ゲーミングモデルですから、一番重要なのはゲームがどれぐらい快適に動くかでしょう。 その前に、まずパーツ構成について。 今回の検証機の CPU は Core i7-4710MQ。 ビデオカード(グラフィックカード、VGA)も最新型で、この夏に登場したばかりの GeForce GTX 870M。 通常のメモリも 8GB 搭載されていて、ノートとしては大容量。 では、この構成でどのぐらいの速度が出るのか・・・
左は去年のウルトラブック(軽量薄型ノート)、2番目は去年の廉価型(約7万円)のデスクトップのゲーミングモデル、3番目はハイスペックなデスクトップ、右は本機の性能です。 まず CPU は、ノートパソコンとしては圧倒的な速さですね。 また、モバイル用でありながら4コアの CPU が使われているため、たくさんの処理を同時に実行する(よってコアが多いほど有利になる)CINE BENCH
の測定スコアは、2コア CPU と比べると2倍以上の差があります。 メモリの速度は若干おとなしめ。 これは省電力版の「DDR3L」というものが使われているためかもしれません。 一方 HDD/SSD スコアは、SSD 搭載モデルではないため、SSD 搭載機と比べると大きな差があります。 なお、この測定はコンセントを付けたフルパワーの状態で行っています。
ノートパソコンとは思えない、非常に高いスコアですね。 廉価版のデスクトップモデルを軽く上回ります。 この性能なら、現行のほとんどの 3D グラフィックのゲームを快適に動かせると思って良いでしょう。 ただ気になるのは、「ドラゴンクエストX」の測定結果。 これはパソコンのせいではなく、最新の GeForce に付属されているソフトウェア「NVIDIA Optimus」技術のせいです。 「NVIDIA コントロールパネル」を開いて「3D設定の管理」を選択し、「優先するグラフィックスプロセッサ」の項目で「高パフォーマンス NVIDIAプロセッサ」を選んでおけば、常にビデオカードが使われる設定になりますが・・・ ビデオカードが ON にならないソフトウェアは、ドラクエX 以外にもあるようです。 ともあれ、パソコン自体は非常に良いパフォーマンスです。 もう1つ特筆すべきなのはファンの音。 これまでのノートパソコンより静かです。 |
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以上、パソコン工房のゲーミングノート「15GSX8050-i7-YFB」のレビューでした。 私は正直言うと、ゲーミングモデルはデスクトップの方が性能・拡張性・価格のすべてにおいて勝るので、ノートはあまり勧めていません。 ノートの利点は携帯性にありますが、ゲーミングモデルに必要な高性能・高画質は、どうしても本体の大型化と消費電力の増加を伴い、ノートの長所を殺してしまいます。 しかし近年、特に 2012 年以降、パソコンの技術開発は省電力化と小型化に傾いており、ゲーミングノートも以前ほどヘビーではなくなっていて、価格も下がっています。 もちろん普通のビジネスモデルはそれ以上に小型軽量化が進み、ウルトラブックのようなものも出てきているので、やはりノートの本領はビジネスモデルだと思います。 ただここまで来ると、デザイン的な理由や、「こたつやベッドでやりたい」と言った理由から、ノートのゲーミングモデルを選ぶのも悪くはないのかなと思います。 特に今回見たマシンは、本当に性能が高く、一昔前のデスクトップを優に超えます。 キーボードやスピーカーといった各部のパーツも高品質で、パソコン工房らしい「しっかりしたマシン」であり、オススメ出来る一品と言えますね。 (実売価格はキャンペーンや時期・構成などで変動します。 下記メーカーページでご確認下さい)
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