○ 展示会・発表会で担当者の方から聞いたお話
 (HP(ヒューレットパッカード)のインタビュー)

展示会・発表会インタビュー

対応して頂いた皆さん、ありがとうございました。このページでは各地で開かれている展示会や発表会に参加した際に、HP(日本ヒューレット・パッカード)の担当者さまから直接お聞きした話を掲載しています。

普段は解りにくい各メーカーの開発方針や販売傾向、重視しているポイント、扱っている製品の現状や今後の予定などをお聞きしています。

ただしそれぞれのお話はあくまで会場で聞いた担当者さんのセリフなので、その会社の総意という訳ではないのでご了承下さい。
(また、読みやすいよう言葉/単語などを一部修正したり、複数の担当者さんのお話をまとめている場合もあります)

お話をさせて頂いた担当者の皆さん、ありがとうございました。
(以下の文章の、「担」は担当者様「私」は筆者である私のセリフです)

※このページは過去のインタビューを掲載しています。 最新のお話はこちら になります。

インタビュー パソコンメーカー


・HP(ヒューレットパッカード)
アメリカに本社を持つ世界最大級のパソコンメーカー。
販売台数は世界トップクラスで、ディスプレイやプリンターなどの周辺機器においても最大手。
元は企業向けのビジネス用パソコンを販売していたメーカーで、個人向けは販売していなかったが、
現在は個人向けやゲーム向けの高性能モデルも扱っている。
自社でカスタマイズしたパーツを使用し、本体をコンパクトにまとめているのが特徴。
日本法人は「日本ヒューレット・パッカード(日本HP)」で、日本向けは全て国内生産である。
HP Directplus オンラインストア


日本HP (日本ヒューレット・パッカード) 展示ブースにて 2014年11月


日本HP (日本ヒューレット・パッカード) 展示ブース
HP の展示ブースの模様
(クリックで拡大します)
私:「今回はノートの展示が多いようですが、HP さんの方で新モデルの発売などはありましたでしょうか?」

担:「はい、新しく『Stream』という新ブランドの商品を発売します。(Stream 14-z000)
39800 円という格安のモデルですが、『安かろう悪かろう』ではない、新しいタイプのノート PC になっています」


私:「それはつまり、数年前に流行ったネットブックみたいなものでしょうか?」

担:「コンセプトは似ていますが、大きな特徴はデータ記録容量が 32 GB しかない代わりに、クラウドのストレージ(ネット上のサーバーにデータを保存するサービス)を 100 GB 付属していることです。
また回転体(ファン)がないため、振動に強く、駆動音がありません。 持ち運びに向いていて、バッテリーも8時間の長時間駆動です」

私:「性能は控えめだと思いますが・・・ CPU などは何が使われているのでしょうか? あと重量は?」

担:「CPU は A4、メモリは 2GB、重量は 1.6 kgです。 高性能とは言えませんが、妥協できるぐらいの性能で、主に学生さんなどに向けたサブ PC としての提案です。
メールやワード、ネットしかしないのであれば、これでも十分な機能だと思います。
最近は安価なオフィスソフトがあるため、価格を抑えるため Microsoft Office は搭載していません」


私:「クラウドストレージの活用が前提の安価モデルというのは面白いですね。 確かにメールとネットぐらいにしか使わないのであれば、これで十分かも。
何か他に新製品はありますでしょうか?」


担:「10 インチで 930g の着脱型のノートパソコンを発売しています。(HP Pavilion x2 10-j000)
2in1 型(モニター部を外してタブレットとして使えるノート)としては世界最軽量で、本体は約 600 g、キーボード側は約 300 g です。
これで価格も4万円台と、かなり安くしています。 CPU は Atom(Z3745D)です」


HP Stream 14 と HP Pavilion x2
HP Stream 14(手前)と、
HP Pavilion x2(奧)。
どちらもユニークな製品です。
私:「これも安いですね。 使い方としては先ほどの Stream に似ているのかな? これもクラウドストレージがあるのでしょうか?」

担:「いえ、こちらも容量は 32 GB しかありませんが、クラウドのストレージの付属はありません。
ただ、タブレットとしては容量は一般的だと思います。 11時間駆動し、こちらもファンレスですね」


私:「デスクトップの方では、何か新しい動きはありますでしょうか?
今回は Phoenix(HP のゲーム向け最上位モデル)が展示されているようですが、ビデオカードが GeForce 900 シリーズになったりとかは?」


担:「Phoenix は変わっていません。 ビデオカードもまだ GeForce GTX 770 ですね。
GTX 900 シリーズも検証中ですが、若干遅れ気味です。
ただ年内にゲーミングモデルを発表する予定で、作業を進めています。 こちらは 2015 年の春モデルという扱いになりますね」


私:「それは『ゲーミングモデル』なのでしょうか? ゲームも出来るパソコンではなく?」

担:「ゲーミングモデルです。 明確にゲーミングモデルとして出すのは HP では初になります。
その先駆けとして、ゲーミングマウスをすでに公開しています。 感度が高く、ポインタの速度調整ボタンなどを付属しています」


私:(展示品を見せて貰って)「こうした製品は HP さんでは初めて見ますね。 ただパッと見は、一般的なゲーミングマウスという感じかな・・・」

担:「そうですね。 でも感度が良いので、一般用途でも使いやすいと社内でも好評ですよ。
また、グローバル展開ではゲーミングノートの発売を予定しています。 これは『OMEN』というゲーミングブランドの製品となります。
ただアメリカでの話で、日本での展開は未定です」


私:「遂に HP さんもゲーミングブランドを立ち上げるのですね。 新製品も多いし、かなり大きく動いている感じですね」

担:「新しい戦略製品として、3D 立体視が可能なパソコンや、スマートウォッチなどの開発も、マイクロソフト社と協同で行っています。
また、当社は今後1年をかけて分社化を予定しています。
一方は従来通りで、HP エンタープライズという名前になる予定です。 もう一方は企業向けのサーバー運営などを中心とする会社になります」



【 感想 】
昨年から今年にかけて苦戦している様子があったためか、ここで大きく動こうとしている印象です。
新モデルや新機軸の製品を続々と発表しており、分社化まで予定しているとのことで、ここで巻き返しを図ろうとしているようですね。

今回の展示品には手軽に使える安価な製品が多く、低価格路線にシフトしている印象です。
小型軽量モデルは開発力のある HP の得意分野でもあるので、確かにその方面を狙った方が合っている気もしますね。

一方で、ゲーミングブランドの立ち上げにも注目です。
HP Phoenix は新パーツの導入が遅めで、他と比べると割高でもありますが、マシン自体の評価はかなり高いので、ゲーミングモデルとしてブラッシュアップされるとどうなるのか興味深いところです。

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日本HP (日本ヒューレット・パッカード) 展示ブースにて 2014年6月


日本HP (日本ヒューレット・パッカード) 展示ブース
HP の展示ブースの模様
(クリックで拡大します)
私:「最近はあまり注目の新パーツは登場してませんが、HP さんの方でなにか大きな変化はありましたでしょうか?」

担:「当社の変化としては、『ゲーミングPC』の販売ページ iconを新設しました。」

私:「おぉ、では新しいゲーミングモデルなども登場したのでしょうか?」

担:「いや、従来モデルの中で、ゲームに向いた製品の紹介を行っているという形ですね。
これに合わせた新モデルが出た訳ではないのですが・・・」


私:「あぁ、ではハイスペックモデルである Phoenix や、デスクトップの上位型を並べている、といった感じでしょうか。
HP さんのモデルはゲームも十分出来るモデルではありますが、上位のビデオカードを使えないので、ちょっとゲーミングモデルとしては物足りないところもあるのが本音ですね・・・
ミドルクラスのモデルは良いと思うのですが」


担:「具体的には、どの辺りが物足りない点でしょうか?」

私:「出来れば上位クラスのゲーミングモデルなら、GeForce GTX 770 以上が欲しいところでしょうか」

担:「GeForce GTX 770 なら Phoenix で搭載できますよ。 GF 780 になると無理ですが」

私:「あ、770 は行けるんですか。 ただ 20 万円クラスなら GF 780 クラスも欲しいですね。
電源が 500W までなのが原因だと思うのですが、もっと大容量の電源を導入する予定はないのでしょうか?
HP さんのモデルは本体が一回り小さいのが利点だと思うので、その辺りが理由だと思いますが」


担:「そうですね。 当社はややコンパクトな本体になっていますので、これ以上の電源を搭載する予定は今のところないです。
ただ 500W あれば、本当は GF GTX 780 も積めるんですけどね。 もちろんユーザーさんの方で乗せ替えた場合、うちの保証外になってしまいますが」


私:「HP さんの Phoenix は水冷モデルで、オーバークロックに強いですが、Z97 を導入する予定はありますでしょうか?」

担:「それもまだないですね。 Z97 はその必要性があるのか、当面は様子見と言ったところです」

私:「もし今後 Z97 の PCI-Express M.2(SSD が付けられる PCI Express)の活用が一般的になった場合、中にあまりスペースがない HP さんのパソコンだと厳しい気がするのですが、この辺はどうでしょう?」

担:「M.2 の SSD が普及するのはもっと先だと思いますが、もしそうなったら今のケースでは確かに使えません。 その時はケースから大きく変えるモデルチェンジになると思います。
ただ今は世界的にタワーの需要が落ちていますので、それを作り変えるような投資は行われないと思います」


私:「やはり販売の中心は、今はノートでしょうか?」

担:「そうですね。 『ハイパワーノート』として ENVY17-j100 というモデルを販売開始しました。
Core i7 に加えてビデオカード(GeForce GT 740M)も搭載したフル HD モデルで、10 万円を切る価格になっています。
もちろんウルトラブックや安価なモデルも出しています。
また、新モデルの予定もありますので、今年の後半には期待して下さい」



【 感想 】
上記の文章は、複数の HP 担当者の方から聞いたお話をまとめたものです。
ノートパソコンの新モデルがありましたが、全体としては大きく変わってはいませんでした。

ただ、ゲーミングパソコンの販売ページを新設するなど、次の展開への準備は行われているようです。
「今年の後半に期待して下さい」というお話もあり、なにか知っている風だったので、新展開があるのかもしれませんね。

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日本HP (日本ヒューレット・パッカード) 展示ブースにて 2013年11月


日本HP (日本ヒューレット・パッカード) 展示ブース
センサーで手の動きを読み取り
画面上のピアノを引く技術アピール。
今の時点では単なるお遊びですが・・・
私:「HP さんで現在良く売れているモデルはどれになるのでしょうか?」

担:「売れ筋は 15 インチのノートです。 ノートの販売の7割がこのサイズですね。 価格も6万円とお手頃です」

私:「最近 HP さんはあまり勢いがない印象もあるのですが・・・ 売れ行きの方はどうなんでしょうか?」

担:「確かに、昨今はスマホやタブレットの台頭でパソコンが売れないと言われており、正直、うちは影響受けてますね」

私:「展示されているモデルは一般ノートばかりですが、これは新モデルなのでしょうか? ウルトラブックの方はどうなのでしょう?」

担:「新たに6つの新しいノートを出しています。 ウルトラブックはぼちぼちと言ったところですね」

私:「なにか一押しのモデルはありますでしょうか?」

担:「当社ではずっと Android タブレットを出していなかったのですが、ようやく先日から販売を開始しました。
Tegra 4 搭載で 21.5 インチの大型モデルから、キーボードとドッキングしてノートとして使える 10 インチ型、7インチの小型のものまでそろえています。 価格も抑えていますよ」



【 感想 ・ 注記 】
ちょっと苦戦気味の印象。 空中で指を動かすと画面上の鍵盤を弾けるユニークな技術を公開されていましたが、実用性は疑問です。

Tegra 4(新型モバイル用 CPU)搭載の Android タブレットは注目ではありますが、出遅れ感は否めません。
ただ、ASUS の Android タブレットや Nexus 7 を買うのなら、HP のタブレットも比較対象になるかな、という気はします。
PC よりも、そっち方面での市場開拓を狙っているみたいですね。

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日本HP (日本ヒューレット・パッカード) 展示ブースにて 2012年11月


私:「Windows 8 が登場しましたが、HP さんは以前からタッチパネルの開発を進められていたため、Win 8 の機能の活用は得意分野だと思います。 その点はどうでしょうか?」

担:「確かに HP はタッチパネルを以前から作っていました。 ただ、以前のタッチパネルは光学式だったのですが、Windows 8 は光学式では動かし辛いんです。
ですから各製品を静電気式に切り替えている最中です。 パネル自体もより高機能なものに改良中です」


私:「Windows 8 に合わせた新製品などはありますでしょうか?」

担:「もちろん開発を進めておりますが、本格的に出始めるのは来年からになりますね。
今回は Windows 8 にも対応したタッチパネルモニターなどを公開しています。 また、一体型 PC のラインナップを増やしていく予定です」


HP Elitebook 2760P
回転式タブレットPC Elitebook 2760P。
ただし法人向けモデルで高価。
個人向けタブレットPCは2013年の予定。
私:「今展示されているモニターが回転するものは、タブレットとノート PC のハイブリッド型ですよね」

担:「はい、これは以前から公開しているモデルですね。
タッチパネルなので Windows 8 の機能を活用することが出来ますが、それは法人用に作ったものなので、現在は個人向けのハイブリッドモデルを開発中です。
そちらは ENVY x2 というモデルで、モニターが着脱式になります。 こちらの公開も来年1月からになる予定です」


私:「Windows 8 の発売に合わせた展開というものは予定されていますでしょうか?」

担:「まず当面は、個人向けのラインナップをそろえていく予定です」
※注釈:Windows 8 は法人向けとしては使いやすい OS ではないので、必然的にそうなりますね。

私:「デスクトップの方はどうでしょうか? パッと見では以前と変わらないと思いますが」

担:「デスクトップは h8 と h9 のハイエンドモデルが主力ですね。
h9 はライトアップのある水冷クーラーを導入し、ご好評頂いています。
デスクトップは現時点ではモデルの変化はありませんが、CPU は Ivy Bridge に変わっています」



【 感想 ・ 注記 】
HP はタッチパネルの分野で先行しているメーカーだったので、Windows 8 に合わせて大攻勢をかけているかと思いきや・・・
お話をお聞きした 2012年11月 はまだモデルチェンジの真っ最中で、本格的に動き始めるのは来年からでした。
と言う訳で、お話のほとんどが「来年ご期待下さい」みたいな感じでした。

現行の販売モデルに関しては、ノートは最安値のウルトラブック(ENVY-4)を発表して好調だったため、全体的に安さ重視、コストパフォーマンス重視に動いている模様。
逆に安さ重視だったデルがやや性能重視に動いているため、立場が入れ替わっている印象です。
デスクトップに関しては、ゲーミングモデルと言ってもよい高性能型の h8 や h9 が依然好調な模様です。

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2012年6月にお聞きした話(HP、ヒューレットパッカード)


HP Ultrabook ENVY-4
HP の Ultrabook ENVY-4
キーボード周りはラバーコーティングで
触り心地が良いです。
69930円という価格が最大のウリ。
私:「今年は各社がウルトラブック(Ultrabook)の発売を始めましたが、HP さんも今はウルトラブックが中心でしょうか?」

担:「そうですね。 ウルトラブックの「ENVY-6」「ENVY-4」、あとハイスペックデスクトップの「h9-1190」が一番の売れ筋です」

私:「HP さんのウルトラブックのアピールポイントは何でしょうか」

担:「一番は価格です。14 インチの ENVY4-1000 は約7万円で、このサイズのウルトラブックでは最安値だと思います。
もちろん性能も最新の CPU を搭載していて、SSD と HDD を双方搭載しているため起動も速く、記録容量もありますよ」


私:「厚さや重さ、バッテリーの駆動時間などはどれぐらいでしょうか?」

担:「厚さは約 20 mm、重さは 1.77 Kg です。バッテリーは7時間半です」

私:「これはゴムなのかな? キーボードの周りの感触がちょっと変わってますね」

担:「触り心地の良いラバー素材を使っています。 裏面もラバーで、赤いのも特徴ですね。
デザインにはこだわっていて、薄く見えるシャープなデザインにしています」

私:「この少し大きめのもの(ENVY-6)もウルトラブックなんですか? 15.6 インチのウルトラブックって他にないですよね・・・?」

担:「はい、確かに 15 インチのウルトラブックは珍しいと思います」

HP Ultrabook ENVY 裏面
裏側の様子。 赤いラバーになっています
結構大きめの通気口が空いてますね
黒+シルバーのモデルもあります
私:「これは厚さや重量はどのぐらいなんでしょうか?」

担:「厚さは変わりません(約 20 mm)。 重さは約 2kg ですね」

私:「2kg を越えてもウルトラブックの規格に適合するんでしょうか?」

担:「ウルトラブックの規格はサイズによって変わるんですよ。 15 インチでしたら範囲内になります」

私:「他に HP さんのウルトラブックのアピール点などはありますでしょうか?」

担:「スピーカーは音響メーカーさんの良いものを使っています。 薄型のノートパソコンは音が軽くなりがちなので、底面にサブウーハーを搭載し、ウルトラブックでも迫力のある音を出せるようにしています」

私:「先ほど売れ筋モデルの1つと言われていた h9-1190jp は私も試用させて頂いたのですが、水冷クーラーを搭載しているのが HP さんっぽくなく、非常に特徴的に思えました。
あれは今年の日本の節電対策とか、クーラーが使えない環境での暑さ対策などを考慮されていたのでしょうか?」

※ HP Pavilion h9-1190jp "Phoenix" のレビューは こちら をご覧下さい。

担:「いや、HP のモデルは基本的にアメリカで開発されていて、各国の担当者が販売するものを選ぶ形になっているので、そう言った日本の事情に合わせて作られた訳ではなく、最高クラスの CPU とグラフィックを搭載するパソコンを設計するうえで、自然とそうなったのだと思います。
でも、確かに今の日本の事情にはあっているかもしれませんね。
一番の理由は水冷であること自体をアピールする狙いがあったのだと思います」


HP Pavilion h9
「フェニックス」の愛称を持つ HP h9
下の方で光ってるのが水冷クーラー
私:「では、今後状況によっては空冷に戻る事もあるのでしょうか?」

担:「いえ、このモデルはこのまま水冷だと思います。
動作音についてはあまり変わりませんが、温度は水冷の方がかなり安定しますし、あまり当社側で推奨することは出来ないのですが、性能を引き上げる(オーバークロックする)余裕もありますからね」


私:「HP さんのパソコンはマザーボードが上下逆になってますよね。 前から思ってたんですが、これだと CPU 周りの通気が良さそうな反面、上部はやや詰まっている感じがあって、ビデオカードや電源ユニットの冷却が心配になるんですが・・・ その点はどうなんでしょうか?」

担:「ビデオカードの吸気は側面の通気口からでも十分に行えますし、熱は上に上がりますから冷却に関してはマザーボード反転の方が絶対にいいです
何度もテストした結果この設計になっていますので、通気に関しては問題ないはずですよ」


私:「この設計だと PCI スロット(拡張カードの取付部)が電源ユニットで塞がれるため、拡張性が低くなりがちなのもちょっと気になるのですが・・・」

担:「確かにその部分は狭くなっていますが、電源ユニットを下に置くとその熱が上がっていくので、内部の温度は高くなってしまいます。
冷却を考えると電源ユニットはやはり上に付けた方が良いですね」


私:「HP さんのマザーボードや電源ユニットは市販のものではないようですが、品質の方はどうなんでしょうか?」

担:「80PLUS 認証(電源ユニットの品質認定)は受けていませんが、本社で十分な品質テストを行っています。
正直、自作されるようなマニアの方が細かい部品を見たりすると心配になる点もあると思いますが、特に故障率が高いとか不具合が出やすいという事はありませんし、耐久テストも行っています。
そうそう壊れるものではありませんし、万が一の不具合については長期サポートで対応しようという体制を取っています」


私:「h9-1190jp は Sandy Bridge-e(上位 CPU)を使ったモデルですが、Ivy Bridge(新型の中位 CPU)を使ったものは登場するんでしょうか?」

担:「はい、それはすでに準備中です。 近日中に登場する予定ですよ」

私:「Intel の Ivy Bridge-e(新型の上位 CPU)はキャンセルされたとの事ですが・・・ やっぱりそういう話になっているのでしょうか?」

担:「そうですね。Ivy Bridge-e はもう出ないと考えています。 理由は AMD さんが良くないからですね・・・(つまりライバルがいない)」


【 感想 ・ 注記 】
2012年注目の「ウルトラブック」、HP のものは「安さで勝負」のようです。 まるでデルのようですね。
実際、価格で言うと 14 インチ型のものでデルを含めた他社製より安くなっています。 ウルトラブックなので性能も保証されています。
ただ、厚さや重さが他社のウルトラブックに少し劣るので、そこを妥協するかどうかがポイントでしょうか。 SSD + HDD なので記録容量が大きいのは良い点です。

レビューもさせて貰った 水冷クーラー搭載の h9-1190 は実際に面白い製品で、ヘビーユーザーにもお勧めできます。
他にもかなり小さいコンパクトデスクトップなども展示していて、ちょっとユニークなものを作り始めたなぁ、という印象がありますね。
小型 PC の分野で強いメーカーなので、その方面も注目でしょうか。



2009年11月に問い合わせたお話(HP、ヒューレットパッカード)


※ 2009年10月末の Windows 7 発売後、日本 HP さんのパソコンは新モデルに刷新されました。
しかしその後に直接お話をうかがう事が出来なかったため、いくつかの質問をメールで行わせて頂きました。
以下の 2009年11月 のコメントは、その質問に対する返信の内容です。
右がミニタワーの e9000 シリーズ、
左がスリム型の s5000 シリーズ。
高性能で小型なのが特徴です

私:「昨今の HP さんのパソコンを一通り見ると、性能の高さの割に、サイズが小さめのパソコンが多かった気がします。
大きめの本体でも他のメーカーさんのパソコンよりは一回り小さくなっていますが、やはり省スペース化というのは重視されている点なのでしょうか?」


担:「e9000、p6000、s5000 シリーズは MicroATX ベースのマザーボードを使用しています。(MicroATX は、小型で一般サイズの規格です)
まさに、汎用性の高いものを使用していることがご理解頂けるかと思います。
弊社では、ワークステーションやサーバー
(業務用のパソコン)などにフルタワータイプのモデル(もっとも大きいサイズの規格)も用意販売していますが、個人向けのパソコン、特に日本市場においては、ミニタワーかスリムが人気があります」

私:「小型化されたパソコンはどうしてもメンテナンスや通気性、拡張性の面で難しい問題が出てきます。
これらの点について考慮されていることはありますでしょうか?」


担:「それぞれのシャーシサイズで最適なエアフローになるよう設計しています。
e9000、p6000 シリーズではマザーボードを倒立リバース式
(通常の逆向き)にして、CPUを下側に配置するなど、開発段階からエアフロー(通気性)を考慮した設計をして最適化しています。
e9190 の CPU は 40 枚のフィンからなるヒートシンクと大型ファンが装備されるなど、既存のメーカー製のPCパーツとは思えない構成になっています。
(つまり冷却効果の高い独自の CPU クーラーが使われている)
s5000 シリーズのスリムタイプでは、電源を下に配置するなど、工夫がされています。 是非実機でご確認ください。
また、規格をすべて MicroATX 仕様とすることで、拡張性が非常に高いです。 電源もATX電源です。
(つまり一般規格なのでパーツの追加や交換がしやすい)

私:「去年からゲーム向けのパソコンの販売を開始され、昨年末にお話をお聞きした際には非常に好調だとお聞きしました。
今後もゲームが可能なビデオカード搭載型のモデルの販売には力を入れて行かれますでしょうか?」

担:「はい。 今後もビデオカードには、注力する予定です。」

私:「Windows 7 が発売されました。 Windows 7 にはタッチパネルを有効に使える機能が加わっていますが、タッチパネルは日本 HP さんの得意分野だと思います。
昨年お伺いした時には 『タッチパネルはビジネスモデルに搭載しなくなり、家庭向けの一部モデルにのみ搭載している』 というようなお話をお聞きしましたが、Windows 7 の発売にあたってタッチパネルについての新展開はありますでしょうか?」

担:「はい。まだ発表できませんが、新展開を予定しています。ご期待ください。」

私:「その他、今後の展開や Windows 7 の登場に関して、何か特筆できるような事があれば教えて頂ければと思います。」

担:「先月の弊社製品発表会でもマイクロソフト社の樋口社長がおっしゃっていましたが、Windows7 OS の開発標準機として、弊社 TouchSmart PC をマイクロソフト社が使用していたなど、Windows 7 とは開発段階から親和性の高いものになっています。
また、ゲームの各種ベンチマークも Windows7 で同スペックでも Vista より良い結果が得られているものもあります。
ゲームユーザにとっても良い OS かと思います。 今後とも HP 製品にご期待ください。」



2008年11月にお聞きした話(HP、ヒューレットパッカード)

HPの展示会ブース。プリンターも多数展示されていました担:「当社は世界トップの販売シェアを持っており、ビジネスモデルからゲーム用途にも使える高性能モデルまで幅広く取りそろえています。
また、ディスプレイにおいても新開発のものを次々発表しています。」


私:「ヒューレットパッカード(以下HP)さんのパソコンというと、ビジネス用モデルがメインだと思っています。
今回の展示にあるようなゲーム用途のパソコン部門においてはまだ新参という印象で、その点でやや不安もあるのですがどうでしょうか?」


担:「当社は今年(2008年)からゲーム用途も可能なパソコンの開発・販売を開始しており、確かにまだ期間は短いのですが、売れ行きは非常に好調です」

私:「ゲーム用のパソコンというと、ドスパラさんや G-Tune(マウスコンピューター)さんなどが強いイメージですが、それに負けているつもりはない?」

担:「この分野の開発を始める前に、当然他社さんのパソコンもかなり調査しています。
そして、他社のさんのパソコンに負けない性能と価格で販売しているつもりです。
確かにドスパラさんやフェイスさんなどと比べるとまだシェアは低いかもしれませんが、後発の強みとして他社さんのパソコンを徹底的にチェックした上で開発を行っており、性能的には国内最強だと自負しています!
『この値段でこの性能なのか!』と言われるパソコンだと思っています」


私:「デル(DELL)さんなんかも、安くて高性能なパソコンを多く販売していますね。 メーカーとして、HPさんとDELLさんには共通点が多いような気がするのですが、デルさんの高性能モデルは少し苦戦しているようですね」

担:「デルさんのパソコンには、その・・・ (言い難そうだったので「安かろう悪かろう?」とこちらで言ってみる)
そうそう、『安かろう悪かろう』というイメージがあって、特にゲームをやるようなコアなユーザーの方だと敬遠されていると思います。
うちはそういうイメージを付けたくないので、絶対妥協はしない方針です」

私:「では、今年の夏頃の時点ではHPさんのゲーマー向けモデルの販売は、まだテストケースと言った印象があったのですが、今後は主力モデルの1つにしていくと考えていいのでしょうか?」

担:「はい。実は国内のゲーム用途を考えたパソコンの売り上げは、他のビジネスモデルのパソコンを超えているのです。
むしろゲーム向けモデルで得られた利益を、他のモデルの開発に回していると言った状況です。
ですので、
当社の今後の主力の1つと言って間違いありませんし、現在も新しいモデルの開発を進めています」

私:「短期間でそこまで成功した要因は何でしょうか?」

担:「もちろん性能や値段があると思いますが、ファイナルファンタジーXI(以下FFXI)とモンスターハンターの推奨PCの認定を頂いた事が大きかったと思います。
特にFFXIのゴールド認定は、非常に大きな販売効果があったようです。 低価格のモデルでもシルバー認定を頂いており、そちらもリーズナブルなゲーム利用可能モデルが欲しい方へのアピールになっています」

私:「メーカーからの認定を受けるのに注意している点というのはありますでしょうか?」

担:「CPUやメモリ、ビデオカードの性能、そしてビデオカードとマザーボードの相性ですね。
ゲーム利用を考えたモデルはビデオカードが一番重要ですから、その周辺の動作の確認に気を使っています。
あと当社の場合、
ゲームをプレイ出来るような高性能なPCは、他にも多目的な使い方をされると考えていますので、外から簡単に着脱が可能なHDDスロットなども用意しており、色々な用途で使いこなせるよう設計しています」

私:「ビジネスモデルについては何か変化がありましたでしょうか? 昨年の展示会ではタッチパネル(指で画面を触ってボタンを押せるようなディスプレイ)を一押ししていた印象なのですが・・・ 今回の展示会ではあまりありませんね」

担:「確かにタッチパネルは、ビジネス用モデルには搭載しなくなっていますね。 開発は続けているのですが、ご家族で使うような家庭向けのパソコンに使用しています。パソコンの苦手な方などでも簡単に使えますからね。」

私:「最近はネットブックが流行ですが、そちらの方面はどうでしょうか? ビジネス用途としては一番注目されていると思いますが」

担:「ネットブックはすでに発売を始めており、ネットブックでありながら耐久性なども重視してます。 もちろん新型の開発も進めており、今も開発部ががんばって研究しているところですね」


【 感想 】
インタビューでは開発部門から来られた方にお話をお聞きできたので、かなり専門的な話も色々と聞く事が出来ました。
とにかく話を聞いていて、「自信」に溢れていた印象を受けました。 「国内最強」と断言されていたのも印象的ですね。
また、HP さんのパソコンはケースを作り込んでいて、パーツに合わせた多機能で特徴的な、他のメーカーより一回り小さいパソコンを作る傾向があります。
これはそのまま、HP という大手メーカーの「開発力」を物語っていると言えますね。

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※最新のインタビュー記事は こちら をご覧下さい。


展示会・発表会で担当者の方からお聞きした話(パソコンメーカー)

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